ローカル Oracle データベースへの ST_Raster タイプのインストール

ArcSDE コマンド ライン ツールと Oracle を同じサーバ上にインストールしている場合は、以下の手順に従って、データベースに ST_Raster タイプを作成し、それに対するアクセスを設定します。

手順:
  1. Oracle 用の ArcSDE アプリケーション サーバとコマンド ライン ツールを Oracle データベース サーバにインストールします。

    このインストールは、Esri Customer Care ポータルからダウンロードできます。

  2. EXTPROC_DLLS にパスが含まれるように listener.ora ファイルを更新します。

    詳細については、「SQL を使用するための Oracle リスナーの設定」をご参照ください。

  3. sdesetup コマンドで install_st_raster 操作を実行します。
    sdesetup -o install_st_raster -d ORACLE11G
    -s oserver -u sde
    
    Please enter ArcSDE DBA password:
    
    Install or update ST_Raster schema objects: Are you sure? (Y/N):
    
  4. Oracle SQL エディタ(たとえば、SQL*Plus)を使用して、任意のユーザで接続し、ST_Raster タイプのインストールをテストします。

    このクエリが正常に処理され、ジオデータベース内にラスタ データがまだ存在していないか、あるいはデータベース内にラスタ列のリストが存在しない場合は、「No data found」というメッセージが表示されます。Oracle のリスナーが起動していない場合や、libst_raster_ora ライブラリがアクセス不可能の場合は、エラー メッセージが返されます。ライブラリにアクセスできない場合は、原因として ST_Raster がインストールされていなかったか、libst_raster_ora ライブラリへのパスで listener.ora ファイルを更新されていなかったか、libst_raster_ora ライブラリが誤った位置にコピーされたことが考えられます。

    この例では、describe ユーティリティを実行し、データベース内の既存の ST_Raster およびバイナリ ラスタ列を一覧表示します。この例のジオデータベースは新規に作成されたものなので、そのデータベース内にはまだラスタ列が存在していません。エラー メッセージが返されないことから、インストールが成功したということがわかります。

    SELECT sde.st_raster_util.describe() 
    FROM dual;
    
    SDE.ST_RASTER_UTIL.DESCRIBE()
    
    No data found.
    

    この例でも、describe ユーティリティを実行します。ただし、この例では libst_raster_ora ライブラリへのパスが listener.ora の ENV パラメータに追加されていません。問題を修正してから、再度クエリを実行して、問題が解決したことを確認してください。

    SELECT sde.st_raster_util.describe() 
    FROM dual;
    
    ERROR:
    ORA-28575: unable to open RPC connection to external procedure agent
    ORA-06512: at "SDE.ST_RASTER_UTIL", line 190
    ORA-06512: at "SDE_ST_RASTER_UTIL", line 377
    
  5. RASTER_STORAGE パラメータを ST_RASTER に設定した、ST_RASTER コンフィグレーション キーワードを DBTUNE テーブルに作成するか、または DEFAULTS キーワードの、RASTER_STORAGE パラメータを ST_RASTER に設定します。
    • ArcGIS ソフトウェアの使用時に、ほとんどまたはすべてのラスタ データを ST_Raster タイプを使用して作成する場合は、DEFAULTS キーワードの RASTER_STORAGE パラメータの値を ST_RASTER に設定します。
      sdedbtune -o alter -k DEFAULTS -P RASTER_STORAGE
      -v ST_RASTER -i sde:oracle11g -s bigserve -u sde
      
      Update DBTUNE data: Are you sure? (Y/N):
      
    • 一部のラスタ データだけを ST_Raster タイプで作成する場合は、DBTUNE テーブルに ST_RASTER キーワードを追加し、値を ST_RASTER に設定した RASTER_STORAGE パラメータおよび UI_TEXT パラメータを追加します。
      sdedbtune -o insert -k ST_RASTER -P RASTER_STORAGE 
      -v ST_RASTER -i sde:oracle11g -s bigserve -u sde
      
      sdedbtune -o insert -k ST_RASTER -P UI_TEXT -v UI_TEXT 
      -i sde:oracle11g -s bigserve -u sde
      

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5/25/2014