バージョン対応ビューによる PostgreSQL のバージョン対応登録されたデータの読み取り
バージョン対応ビューに対して SQL SELECT ステートメントを実行することで、バージョン対応登録されたデータにアクセスできます。
バージョン対応ビューは、DEFAULT バージョンが参照しているステートに自動的にアクセスします。バージョン対応ビューに対して SELECT ステートメントを実行すると、DEFAULT バージョンが参照しているステートにアクセスします。他のユーザが編集データを DEFAULT バージョンにコミットしている場合(そのため、DEFAULT バージョンが参照するステートが変化している場合)、その後のクエリには最新のステートおよびステートの編集データが表示されます。
DEFAULT 以外のバージョンをクエリする場合や、DEFAULT バージョンに対するクエリのステートを変化させたくない場合は、sde_set_current_version 関数を実行します。この関数は指定されたバージョン名を検証して、該当するデータベースの状態を内部的に設定します。sde_set_current_version を実行すると、バージョンに対して行われるクエリは、常にバージョンが参照していたステートを指すようになります。
sde_set_current_version は SQL クライアントから直接実行できます。構文は次のとおりです。
SELECT sde.sde_set_current_version('<version_name>');
必要に応じてこの関数を再度呼び出して別のバージョンに変更することもできます。また、ワークスペースが更新されるたびにアプリケーションから呼び出して、バージョン対応テーブルの現在の状態を取得することもできます。
DEFAULT バージョンが参照しているステートをクエリするように戻すには、edit_default 関数を実行します。
-
アクセスするバージョン対応登録されたフィーチャクラスまたはテーブルに対して、バージョン対応ビューが存在することを確認します。
ArcGIS 10.1 からは、バージョン対応ビューはデータをバージョン対応登録するときに作成されます。10.1 より前のバージョンでバージョン対応登録されたデータは、[バージョン対応ビューの作成(Create Versioned View)] ジオプロセシング ツールを実行して、バージョン対応ビューを作成できます。
-
psql クライアントを開き、sde_set_current_version 関数を使用して、クエリするバージョンを設定します。
この例では、クエリするバージョンとして version2 が設定されています。
SELECT sde.sde_set_current_version('version2');
-
バージョン対応ビューに対して SELECT ステートメントを発行して、ジオデータベースからバージョン対応登録されたデータを読み取ります。
この例では、バージョン対応ビューは code_mv です。
SELECT owner, site_address, region FROM code_mv WHERE region = 'b'
DEFAULT バージョンが参照しているステートをクエリするように戻す必要がある場合は、set_default 関数を呼び出します。
SELECT sde.set_default;