キャッシュ ツールセットの概要
[キャッシュ] ツールセットでキャッシュを作成し管理することにより、マップ、イメージ、およびグローブ サービスの表示を高速化できます。キャッシュは、サーバからクライアントへの配信が可能な、事前生成済みイメージから構成されています。名前に「マップ サービス」が含まれるツールはマップおよびイメージ サービスで使用でき、名前に「グローブ サービス」が含まれるツールはグローブ サービスで使用できます。
キャッシュを作成する場合には、多数のマップ イメージを生成し、ディスクに保存するためのサーバが必要です。対象とするエリアと縮尺によっては、何ギガバイトもの領域を使用して、キャッシュは非常に大きくなる可能性があります。ツールの一部は実行までに時間がかかります。キャッシュの作成法と作成時間を予想するには、ヘルプの「キャッシュ サービス」をご参照ください。
このツールセット内の多くのツールは、スクリプトに最適です。たとえば、[マップ サービス キャッシュのタイルを管理(Manage Map Server Cache Tiles)] は、定期的に実行して、利用可能な最新のデータを用いてキャッシュ内のタイルを更新することができます。詳細については、「ジオプロセシングによるキャッシュの作成と更新の自動化」をご参照ください。
[キャッシュ] ツールセットのツールの多くは、バージョン 10 と 10.1 でパラメータが変更されています。このツールセットのツールを既存のモデルやスクリプトで使用している場合は、10.1 への移行方法をツールのリファレンス ヘルプで確認してください。
10.1 Service Pack 1 へ移行する場合、[マップ サービス キャッシュのエクスポート(Export Map Server Cache)] と [マップ サービス キャッシュのインポート(Import Map Server Cache)] ツールには新しいパラメータがあるため、これらのツールを使用するモデルを開いて整合チェックする必要があります。この処理の詳細については、「ジオプロセシングによるキャッシュの作成と更新の自動化」をご参照ください。
ツール |
説明 |
---|---|
マップ サービス キャッシュの格納形式を変換(Convert Map Server Cache Storage Format) | マップまたはイメージ サービスの格納されているキャッシュを、エクスプロード形式とコンパクト形式の間で変換します。このツールでは、変換後の形式が変換前と同じ場所に配置されるので、既存の形式のキャッシュのコピーは作成されません。代わりに、同じキャッシュ フォルダに新しい形式のキャッシュが作成され、古い形式は削除されます。 |
マップまたはイメージ サービス キャッシュ用のタイル スキーマおよびフォルダを作成します。このツールの実行後は、[マップ サービス キャッシュのタイルを管理(Manage Map Server Cache Tiles)] を実行して、タイルをキャッシュに追加できます。 |
|
既存のグローブ サービス キャッシュの 1 つまたは複数のレイヤと、キャッシュ内のすべてのタイルを削除します。 |
|
既存のマップまたはイメージ サービスのキャッシュ(ディスク上のすべての関連ファイルを含む)を削除します。 |
|
マップまたはイメージ サービスのキャッシュから、タイルをキャッシュ データセットまたはタイル パッケージとしてディスク上のフォルダにエクスポートします。タイルは、他のキャッシュにインポートするか、またはサービスから独立したラスタ データセットとして ArcGIS for Desktop またはモバイル デバイスからアクセスすることができます。 | |
マップ サービス キャッシュ タイル スキーマの生成(Generate Map Server Cache Tiling Scheme) |
マップ サービス キャッシュの縮尺レベル、タイル サイズ、およびその他のプロパティを定義する、XML タイル スキーマ ファイルを生成します。このツールは、複数のキャッシュで使用されるタイル スキーマを作成する場合に便利です。ArcGIS for Desktop または ArcGIS Server Manager でキャッシュを作成するときにタイル スキーマ ファイルを読み込むか、[マップ サービス キャッシュの作成(Create Map Server Cache)] を実行してタイル スキーマ ファイルをパラメータとして受け渡すことができます。 |
マップまたはイメージ サービスのキャッシュに、ディスク上のフォルダからタイルをインポートします。ソース フォルダには、登録済みサーバ キャッシュ ディレクトリの子、以前にキャッシュをエクスポートしたフォルダ、またはタイル パッケージ(*.tpk)を指定できます。ターゲット サービスのタイル スキーマと格納形式は、ソース キャッシュと同じである必要があります。 | |
タイルを既存のグローブ サービス キャッシュ内に作成し、更新します。このツールは、新しいタイルの作成、欠落したタイルの補充、古くなったタイルの上書き、または新しいタイルの追加に使用します。そのようなすべてのアクションは、表示範囲枠あるいはポリゴン フィーチャクラスによって定義できます。新しいタイルを構築する場合には、空のタイルのみを作成するか、またはすべてのタイルを再構築するかを選択することができます。 |
|
既存のキャッシュされたマップまたはイメージ サービス内の縮尺レベルを更新します。このツールは、新しい縮尺を追加する場合、またはキャッシュから既存の縮尺を削除する場合に使用します。 |
|
サーバで保持されている、マップまたはイメージ サービス キャッシュ内の構築済みタイルに関する内部データを管理します。 | |
既存のマップまたはイメージ サービス キャッシュでタイルの作成と更新を行います。このツールは、新しいタイルの作成、欠落したタイルの補充、古くなったタイルの上書き、またはタイルの削除に使用します。 |