演習 4: クイックスタート ガイド - ネットワーク データセット ビルダを構成する
解析されたネットワーク解析レイヤからスケマティック ダイアグラムを生成することができます。ネットワーク データセット ビルダは、このようなダイアグラムを生成できるように構成するためのビルダです。この演習では、スケマティック ダイアグラム テンプレートを作成し、ParisMultimodal_ND サンプル ネットワーク データセットに対して実行されたネットワーク解析レイヤからダイアグラムを生成するように構成する方法を学びます。このネットワーク データセットは、ArcGIS Network Analyst エクステンションのチュートリアル データに含まれている Paris.gdb チュートリアル ジオデータベースに保存されています。演習 1 で作成した SchematicBuilderSamples スケマティック データセットで、構成を操作します。
この演習を開始する前に、ArcGIS Network Analyst エクステンションをコンピュータにインストールし、ライセンスを取得しておく必要があります。また、ArcGIS Network Analyst エクステンションのチュートリアル データもインストールする必要があります。
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C:\ArcGIS\ArcTutor\Schematics\TutorialSchematicDB ジオデータベースに保存されている SchematicBuilderSamples スケマティック データセットを編集します。そのためには、ArcCatalog を使用してこのデータベースを参照し、データセットを右クリックして、[編集] メニュー オプション を選択します。
注意:
スケマティック データセット エディタでスケマティック データセットを編集する手順については、「演習 2: スケマティック データセットを編集する」をご参照ください。
この演習のスクリーン ショットには、演習 3 で作成した構成パラメータが表示されていますが、この演習を行う前に演習 3 を完了している必要はありません。演習 3 に記載されている手順を実行していなくても、この演習で説明する手順を実行できます。
ネットワーク データセット ビルダに基づくスケマティック ダイアグラム テンプレートを作成する
第 1 段階では、解析されたネットワーク解析レイヤからダイアグラムを生成するときに使用するスケマティック ダイアグラム テンプレートを作成します。
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データセット エディタのツリーで [SchematicBuilderSamples] エントリを右クリックし、[新規スケマティック ダイアグラム テンプレート] をクリックします。
エディタ ウィンドウの右側に、新しいスケマティック ダイアグラム テンプレートの [プロパティ] タブが自動的に表示されます。
- [名前] ボックスに、「DiagramsFromNetworkDataset」と入力します。
- [スケマティック ビルダ] セクションで [ネットワーク データセット ビルダ] を選択します。
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[OK] をクリックします。
データセット エディタのツリーに、DiagramsFromNetworkDataset ダイアグラム テンプレートのエントリが自動的に表示されます。エディタ ウィンドウの右側に、[関連付け]、[レイアウト]、および [ルール] という 3 つのタブが新たに表示されます。
注意:[プロパティ] タブで [スケマティック ビルダ プロパティ] ボタンをクリックすると、次のような [ネットワーク データセット ビルダ プロパティ ページ] タブが開きます。
このタブでは、[スケマティック フィーチャクラスの自動作成] チェックボックスがデフォルトでオンになっています。このチェックボックスをオンにした状態でダイアグラムを生成すると、解析された ArcGIS Network Analysis レイヤに基づくダイアグラムを作成して表示するために必要なすべてのフィーチャクラスが自動的に作成されます。つまり、このダイアグラム テンプレートで特別な構成手順を実行しなくても、解析されたネットワーク解析レイヤからのスケマティック ダイアグラムの生成をネットワーク データセット ビルダで自動的に管理することができます。スケマティック データセットの構成は完了です。 - [スケマティック データセット エディタ] ツールバーの [保存] をクリックします。
- スケマティック データセット エディタを閉じます。
解析されたネットワーク解析レイヤからスケマティック ダイアグラムを生成する
ここでは、新しく作成した DiagramsFromNetworkDataset ダイアグラム テンプレートに基づく最初のスケマティック ダイアグラムを生成します。
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ArcMap を使用して ParisTours.mxd ファイルを開きます。
このファイルは C:\ArcGIS\ArcTutor\Schematics\Schematics_Configuration\Network_Dataset にあります。このマップで参照されているフィーチャは、ArcGIS Network Analyst エクステンションのチュートリアル データと共に C:\ArcGIS\ArcTutor\Network Analyst\Tutorial にインストールされた Paris.gdb チュートリアル ジオデータベースから取得されたものです。
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ArcGIS Network Analyst エクステンションが有効になっていることを確認します。
- メイン メニューの [カスタマイズ] をクリックし、[エクステンション] をクリックします。
- [エクステンション] ダイアログ ボックスが開きます。[Network Analyst] チェックボックスがオンになっていない場合は、オンにします。
- [エクステンション] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [Network Analyst] ツールバーが表示されていない場合は、表示します。
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[Network Analyst] ツールバーの [Network Analyst] ウィンドウ ボタン をクリックします。
[Network Analyst] ウィンドウが表示されます。
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[Network Analyst] ウィンドウのドロップダウン リストから [Tour1] ネットワーク解析レイヤを選択します。
- [Network Analyst] ツールバーの [解析] をクリックします。
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[スケマティック] ツールバーの [スケマティック ダイアグラムの新規生成] ボタン をクリックします。
[スケマティック ダイアグラムの新規生成] ダイアログ ボックスが開きます。
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生成されたダイアグラムを保存するスケマティック データセットを指定します。
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[スケマティック データセットまたはフォルダ] フィールドの右側にある参照ボタンをクリックします。
[スケマティック データセット、またはスケマティック フォルダを選択] ダイアログ ボックスが開きます。
- 演習 1 で C:\ArcGIS\ArcTutor\Schematics に作成した [TutorialSchematicDB] ジオデータベースを参照し、選択します。
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このジオデータベースをダブルクリックし、[SchematicBuilderSamples] スケマティック データセットを選択します。
- [追加] をクリックします。
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[スケマティック データセットまたはフォルダ] フィールドの右側にある参照ボタンをクリックします。
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[スケマティック ダイアグラムのテンプレート] ドロップダウン リストで [DiagramsFromNetworkDataset] を選択します。
手順 6 で解析した Tour1 ネットワーク解析が [ダイアグラムの生成元] ドロップダウン リストに自動的に挿入されます。このリストには、メモリ内の解析されたネットワーク解析すべてが表示されます。この時点では、解析されたネットワーク解析は Tour1 のみです。
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[スケマティック ダイアグラム名] フィールドに「FirstDiagram_FromTour1」と入力します。
この手順が完了すると、[スケマティック ダイアグラムの新規生成] ダイアログ ボックスの内容は、次のスクリーン ショットのようになります。
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[OK] をクリックします。
生成プロセスが開始されて、生成されたダイアグラムが新しいデータ フレームに表示され、自動的にマップ ドキュメントに追加されます。
生成されたスケマティック ダイアグラムに含まれているスケマティック フィーチャは、デフォルトのスケマティック レイヤ プロパティで表示されます。これらのデフォルト レイヤ プロパティは、ダイアグラム生成の基になっている解析されたネットワーク解析レイヤのフィーチャ レイヤに指定したレイヤ プロパティと同じです。[スケマティック フィーチャクラスの自動作成] チェックボックスをオンにした状態でダイアグラムを生成したので、生成プロセスでこれらのレイヤ プロパティがデフォルトとして保存されています。ただし、スケマティック フィーチャは標準フィーチャなので、[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスを使用して、スケマティック レイヤのフィーチャ レイヤを変更することができます。特に、この演習のようにネットワーク データセットのデータを処理する場合、スケマティック フィーチャでは関連する実際の GIS フィーチャのオブジェクトが追跡されるので、スケマティック フィーチャ レイヤに結合を構成することで、ラベリングや描画のために、関連する GIS 属性を取得できます。詳細については、「演習 3: クイックスタート ガイド - ジオメトリック ネットワークを表現する GIS フィーチャから動作するようにスタンダード ビルダを構成する」の「結合を使用してスケマティック フィーチャを描画し、ラベルを表示する」をご参照ください。