アルベルス正積円錐図法
説明
この円錐図法では、1 本の標準緯線による投影法の歪みの一部を小さくするために、2 本の標準緯線を使用しています。形状も線形スケールも実際には不正確ですが、2 本の標準緯線の間にある地域でこれらのプロパティの歪みが最小限に抑えられます。この図法は、南北に広がる地域よりも東西に広がる地域に最適です。
投影法
円錐図法です。経線は、共有点に向かって収束する等間隔の直線です。極は、単一の点ではなく円弧として表現されます。緯線は、極に近づくにつれて間隔が狭くなる不等間隔の同心円になります。
接線
標準緯線である 2 本の線で、緯度の度単位で定義します。
直線となる経緯線
すべての子午線。
特性
形状
標準緯線に沿った形状が正確になり、2 本の標準緯線の間にある地域とすぐ外側にある地域では歪みが最小限に抑えられます。経線と緯線の間で 90°の角度が維持されますが、経線に沿った縮尺と緯線に沿った縮尺が一致しないので、この図法は正角図法ではありません。
面積
すべての面積は地球上の同じ面積に比例します。
方向
標準緯線上では、局所的な方向は正確です。
距離
中緯度での距離はほとんど正確です。緯線に沿った場所では、2 本の標準緯線の間にある縮尺は小さくなり、その外側にある縮尺は大きくなります。経線に沿った場所では、縮尺は上記と逆のパターンになります。
制限
主に東西に広がる中緯度地域に対して最良の結果が得られます。南北方向の緯度の全範囲が 30 ~ 35°を超えないことが前提となります。東西方向の範囲に対する制限はありません。
用途と使用例
大陸ではなく小規模な地域や国に使用されます。
アメリカの隣接する州に使用されます。通常、2 本の標準緯線として 29°30' と 45°30' が使用されます。この図法では、48 州の最大縮尺歪は 1.25 パーセントになります。
標準緯線を算出する方法の 1 つとして、南北方向の緯度の範囲(度単位)を求めてから、この範囲を 6 で割る方法があります。この「6 分の 1 ルール」では、南境界線より範囲の 6 分の 1 だけ上の位置に 1 本目の標準緯線を配置し、北境界線より範囲の 6 分の 1 だけ下の位置に 2 本目の標準緯線を配置します。この他にもいくつかの方法があります。
パラメータ
Desktop
- False Easting
- False Northing
- Central Meridian
- Standard Parallel 1
- Standard Parallel 2
- Latitude of origin: 原点の緯度
Workstation
- 1st standard parallel
- 2nd standard parallel: 第 2 標準緯線
- Central Meridian
- Latitude of origin
- False Easting(meters)
- False Northing(meters)