テーブルの基礎

ジオデータベースの属性は、基本的なリレーショナル データ概念に基づいて、テーブルで管理されます。

• テーブルには行が含まれます。
• テーブルの行はすべて同じ列を持ちます。
• 各列には、整数、小数、文字、日付といったデータ タイプがあります。
• テーブルとそれらのデータ エレメントを操作するための、一連のリレーショナル関数および関係演算子（SQL など）が用意されています。

テーブルとリレーションシップは、従来のデータベース アプリケーションの場合と同様に、ArcGIS でも重要な役割を果たします。テーブル内の行は、地理オブジェクトのすべてのプロパティを格納するために使用できます。これには、Shape 列でのフィーチャ ジオメトリの保持および管理が含まれます。

次の図は、共通フィールドを使用して、2 つのテーブルのレコードを関連付ける方法を示しています。

ジオデータベースの属性データ タイプ

ジオデータベースで属性を保持および管理するために、数種類の列タイプがサポートされています。これには、さまざまな数値タイプ、テキスト、日付、BLOB（Binary Large Object）、GUID（Globally Unique Identifier）が含まれます。

次に、ジオデータベースでサポートされている属性列のタイプを示します。

• 数値： short integer、long integer、float（単精度浮動小数点数）、double（倍精度浮動小数点数）の 4 つの数値データ タイプ。
• テキスト：特定の長さの英数字のセット。
• 日付：日付と時刻のデータ。
• BLOB：シンボルや CAD ジオメトリなどのバイナリ情報の格納および管理に使用されます。
• GlobalID： 中括弧（{}）で囲まれた 36 文字のレジストリ形式の文字列を格納します。これらの文字列は、ジオデータベース内とジオデータベース間でフィーチャまたはテーブル行を一意に識別します。GUID は特にデータ管理、バージョニング、差分更新、レプリケーションなどの関連性を管理するために使用されます。

XML 行タイプも、プログラミング インタフェースを通じてサポートされています。XML 行には、整形式の XML コンテンツ（メタデータ XML など）を格納することができます。

詳細は、ジオデータベース フィールドのデータ タイプをご参照ください。

テーブルの拡張

テーブルは、ジオデータベースのフィーチャ、ラスタ、従来の属性テーブルの説明情報を提供します。ユーザはテーブルを使用して、従来のさまざまなテーブルおよび関連性の操作を実行します。

ジオデータベースでは、必要に応じてテーブルの機能を拡張するために使用される、特別な機能があります。次に、それらの機能を示します。

ジオデータベースでの属性テーブルの操作

用途	目的
属性ドメイン	属性行の有効な値のリスト、または有効な値の範囲を指定する。属性値の整合性を保証するためにドメインを使用する。ドメインは、データ分類（道路クラス、ゾーン コード、土地利用分類など）を適用するためによく使用される。
リレーションシップ クラス	共通キーを使用して 2 つのテーブル間にリレーションシップを構築する。関連元テーブルで選択された行に基づいて、関連先テーブルの関連する行を検索する。
サブタイプ	一連の属性サブクラスを単一のテーブルで管理する。同じフィーチャ タイプのサブセットで異なる振舞いを管理するために、フィーチャクラス テーブルでよく使用される。
バージョニング	GIS ワークフローで必要な更新のロング トランザクション、履歴アーカイブ、マルチユーザ編集を管理する。

ジオデータベースでの属性テーブルの操作