演習 5: ルートの編集

複雑性: 初級 データ要件: ArcGIS Tutorial Data for Desktop 目的: ルートを編集します。

ArcMap には、ルート メジャーを対話的に作成し、ルート メジャーの編集を容易にしてくれるツールがいくつかあります。この演習では、選択した一連のリニア フィーチャを用いて新しいルートを作成し、そのルート識別値を設定する方法を学びます。そして、新しく作成したルートのメジャー値の単位をフィートからマイルに変換します。最後に、マップ上の特定の位置に対応する既知のメジャー値を用いて、ルートをキャリブレーションする方法を学習します。

演習 2 が完了していない場合は、ArcCatalog を開きます。コンテンツ ウィンドウで、\MyLR フォルダ内の PITT.gdb を削除し、PITT_Results.gdb の名前を PITT.gdb に変更します。

既存のマップ ドキュメントを開く

この演習を行うには、ArcMap を起動する必要があります。

手順:
  1. [スタート] [すべてのプログラム] [ArcGIS] [ArcMap 10.1] の順にクリックして、ArcMap を起動します。
  2. [ファイル] [開く] の順に選択します。

  3. [ファイルを開く] ダイアログ ボックスで [場所] のドロップダウン矢印をクリックし、このチュートリアルのデータがインストールされているフォルダへ移動します。
  4. Ex5.mxd をダブルクリックします。

    マップが開きます。

    Ex5.mxd を開く

ルート データをマップに追加

この演習では、「演習 2: ルート データの作成とキャリブレーション」で作成したルート フィーチャクラスの 1 つを使用します。

手順:
  1. [データの追加] ボタンをクリックします。

  2. [ファイルの場所] のドロップダウン矢印をクリックし、MyLR フォルダに移動します。PITT.gdb をダブルクリックし、PITT フィーチャ データセットをダブルクリックします。
  3. routes_new フィーチャクラスをクリックします。
  4. [追加] をクリックします。

ツールバーの追加と編集

この演習に必要なツールバーが表示されていない可能性があります。

手順:
  1. [エディタ ツールバー] ボタンをクリックして、ArcMap に [エディタ] ツールバーを追加します。
    [標準] ツールバーの [エディタ ツールバー] ボタン
  2. [エディタ] メニューをクリックし、[その他の編集ツール] をポイントして [ルート編集] をクリックします。
  3. [エディタ] メニューをクリックし、[編集の開始] をクリックします。
    [編集の開始] を選択

選択したフィーチャからルートを作成

高速道路公団は、これまで担当していなかった道路の管理を担当することになりました。そのため、base_roads フィーチャクラスから該当するフィーチャを選択し、それらを基に、routes_new フィーチャクラスにルートを作成する必要があります。

[ルート作成] コマンドでは、選択した複数のライン フィーチャをマージし、メジャー値を設定することにより、ターゲット フィーチャ レイヤに新しいルートを作成します。選択するライン フィーチャは、ターゲット フィーチャ レイヤに属していなくてもかまいません。

手順:
  1. メイン メニューの [選択] をクリックし、[属性検索] をクリックします。

  2. [レイヤ] のドロップダウン矢印をクリックし、base_roads を選択します。
  3. テキスト ボックスに次のように入力します。"FENAME" = 'Cornerstone Row'
    ヒントヒント:

    GUI ベースで条件式を作成する場合は、FENAME フィールドを選択し、[個別値の取得] をクリックして、すべての値を一覧表示する必要があります。

  4. [適用] をクリックします。
  5. [閉じる] をクリックします。

    この時点で、base_roads フィーチャ レイヤの 9 つのフィーチャが選択されます。

  6. コンテンツ ウィンドウで base_roads レイヤを右クリックし、[選択] をポイントして、[選択フィーチャにズーム] をクリックします。
    [選択フィーチャにズーム] コマンドを選択

  7. base_roads フィーチャ レイヤを右クリックして、[属性テーブルを開く] をクリックします。
    Base_roads フィーチャ レイヤの属性テーブルを開く
  8. [選択レコードを表示] ボタンをクリックして、選択したレコードのみを表示します。

    このウィンドウの左下の表示で、選択されたレコードの総数を確認することもできます。

    base_roads の選択したレコードを属性テーブルに表示
  9. 属性テーブルを閉じます。
  10. [ルート編集] ツールバー[ルート作成] ボタンをクリックします。
    [ルート編集] ツールバーの [ルート作成] コマンド

    routes_new はマップ内で唯一のルート フィーチャクラスなので、フィーチャ テンプレートとして自動的に指定されます。マップに複数のルート フィーチャクラスがある場合は、使用するテンプレートを指定できます。フィーチャ テンプレートには、フィーチャを保存するレイヤ、フィーチャの作成時に適用する属性など、新しいフィーチャの作成に必要なすべての情報が定義されています。

  11. [開始点] ボタンをクリックします。

    [ルート作成] ダイアログ ボックスの表示項目が変わり、ルートの始点を選択できるようになります。

  12. マップ上で、選択したフィーチャ セットの右上隅付近をクリックします。これが、出力ルートのメジャーの開始点となります。
  13. 作業を支援するために、選択する端点が円で囲まれます。ルートに沿ってマウス ポインタを動かすと、このポイントが変化します。ルート上の正確な位置を選択する必要がなく、正しい位置に円が表示されたときにクリックするだけでよいため、とても便利です。
  14. [ルート作成] ダイアログ ボックスの [ルート作成] をクリックします。
    [ルート作成] ダイアログ ボックスで始点を指定

新しいルートが作成され、点滅します。ルート作成プロセスでは、選択したラインが選択解除され、新しいルートが選択されます。これは、新しいルートの属性を設定できるようにするための措置です。

ルート識別値の設定

新しく作成したルートが選択されている状態なので、このままルート識別値を設定できます。ルート識別子は各ルートを一意に識別します。

手順:
  1. [エディタ] ツールバーの [属性] ボタンをクリックします。
    [エディタ] ツールバーの [属性] ボタン
  2. 「ROUTE1」 値をクリックして、「40001777」と入力します。
    ルート識別値の編集
  3. キーボードで Enter キーを押します。
  4. [属性] ウィンドウを閉じます。

ルート メジャーの単位を変換

新しいルートを作成する際には、ルート メジャーの設定方法をデフォルトのままにしました。この方法では、入力ライン フィーチャの長さが累計され、その長さがメジャーとして使用されます。このフィーチャクラスの座標系は State Plane(単位はフィート)なので、新しいルートのメジャーもフィート単位になります。ただし、このフィーチャクラスのその他すべてのルートでは、メジャーがマイルで表されます。

手順:
  1. 新規作成されたルートが選択されたままのはずです。選択されていない場合は選択してください。
  2. 選択したルート フィーチャをダブルクリックします。

    選択したフィーチャが編集スケッチに読み込まれます。

    編集スケッチ
  3. [スケッチ プロパティ] ボタンをクリックします。

    [スケッチ プロパティ] ダイアログ ボックスが開きます。

  4. [M] 列に表示されるメジャー値の桁数に注意してください。

  5. [スケッチ プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
  6. 編集スケッチを右クリックして(ライン上にマウスを移動すると、ポインタの形状が変わります)、[ルート メジャー編集] をポイントして、[ファクタを適用] をクリックします。
  7. [ファクタ] テキスト ボックスに「0.00018939」と入力して、キーボードの Enter キーを押します。

    これにより、フィートがマイルに変換されます。

  8. この時点では、編集スケッチに変更を加えただけであり、ルート フィーチャは変更されていません。
  9. F2 キーを押して、編集スケッチを完了します。または、編集スケッチ上を右クリックして、[スケッチ終了] を選択します。

これで、ルート メジャーがマイルで表されます。これを確認するには、選択したルートをダブルクリックして、編集スケッチに取り込みます。次に、スケッチ上を右クリックし、[スケッチ プロパティ] をクリックします。ステップ 2 および 3 の代わりに、この方法で [スケッチ プロパティ] を表示することもできます。

ルートのキャリブレーション

この演習では、これまでにルートを作成し、メジャー値をフィートからマイル単位に変換しました。メンテナンス職員が現地に行き、この新しいルートの距離を実際に計測したと考えてみましょう。新しいルートが、同じフィーチャクラスの別のルートと交差する箇所ごとに距離を測定したとします。このセクションでは、この距離情報を基に、新しく作成したルートをキャリブレーションします。

手順:
  1. 新規作成されたルートが選択されたままのはずです。選択されていない場合は選択してください。
  2. [エディタ] ドロップダウン矢印をクリックし、[スナップ] [スナップ ツールバー] をクリックします。

    [スナップ] ツールバーが表示されます。

  3. 頂点スナップが有効であり、エッジ スナップが無効になっていることを確認します。
  4. [スナップ] ツールバーを閉じます。この演習では、これ以降、このツールバーを使用しません。
  5. スナップ環境を設定すると、routes_new レイヤのフィーチャの端点にスナップされるキャリブレーション ポイントを作成できます。これにより、各キャリブレーション ポイントでルート メジャーの精度が確保されます。ただし、[ルート キャリブレーション] ツールを使用する場合は、スナップ環境を設定する必要がありません。
  6. [ルート編集] ツールバーの [ルート キャリブレーション] ボタンをクリックします。

    画面上に [ルート キャリブレーション] ダイアログ ボックスが開きます。ただし、データは何も表示されません。次に、キャリブレーション ポイントをデジタイズします。

  7. [ルート キャリブレーション] ダイアログ ボックスが開いた状態で、[キャリブレーション ポイントの追加ツール] をクリックします。
  8. ルートに沿って 9 か所をクリックし、キャリブレーション ポイントを作成します。キャリブレーション ポイントの場所を次の図に示します。
  9. 各キャリブレーション ポイントについて、[新規 M 値] 列の値をクリックして、新しい M 値を入力します(下図を参照)。
  10. [ルート キャリブレーション] をクリックします。

編集内容の保存

この演習の手順を完了したら、編集セッションを終了します。編集内容を保存するか、しないかの選択ができます。

手順:
  1. [エディタ] メニューをクリックし、[編集の終了] をクリックします。
  2. [はい] をクリックして編集内容を保存します。

この演習では、まず、選択した一連のライン フィーチャからルートを作成する方法を学びました。次に、ルートのメジャー値の単位をフィートからマイルに変換しました。最後に、マップ上にデジタイズしたキャリブレーション ポイントを使用して、ルートをキャリブレーションする方法を学びました。

5/10/2014