SQL Server に固有のデフォルト コンフィグレーション キーワード
「コンフィグレーション キーワードのタイプ」に挙げた全 DBMS に共通の DBTUNE デフォルト キーワードに加えて、SDE_dbtune テーブルにデフォルトで存在する SQL Server 固有のコンフィグレーション キーワードが 9 個あります。これらはすべてジオメトリ格納を指定します。
ジオメトリ格納キーワード
以下の 3 個のキーワードにはパラメータが 2 つあります。フィーチャクラスのジオメトリ格納タイプを設定する GEOMETRY_STORAGE パラメータと、ArcCatalog または他の ArcObjects アプリケーションでデータを作成するときに、このキーワードを使用できるようにする UI_TEXT パラメータです。
- SDEBINARY - フィーチャクラスの作成時に指定すると、ジオメトリ列の格納タイプは ArcSDE Compressed Binary 格納タイプに設定されます。
SDEBINARY キーワードとパラメータのリストは次のとおりです。
##SDEBINARY GEOMETRY_STORAGE "SDEBINARY" UI_TEXT "User interface text"
この格納タイプは、ArcGIS によって圧縮され、フィーチャ テーブル(f テーブル)に格納するためにデータベースに送信されます。クライアント側でジオメトリを圧縮すると、サーバの負荷が軽減され、ジオメトリの送信にかかる時間が短縮されます。また、データの格納に必要な領域が 40 パーセント程度削減されます。
- GEOMETRY - フィーチャクラスの作成時に指定すると、ジオメトリ列の格納タイプは Microsoft geometry タイプを使用するように設定されます。このタイプは、SQL Server 2008 データベースでのみ使用できます。
GEOMETRY キーワードとパラメータのリストは次のとおりです。
##GEOMETRY GEOMETRY_STORAGE "GEOMETRY" UI_TEXT "User interface text"
Microsoft geometry タイプは、平面空間参照系を利用するデータに使用される SQL 準拠の空間データ タイプです。
- GEOGRAPHY - フィーチャクラスの作成時に指定すると、ジオメトリ列の格納タイプは Microsoft geography タイプを使用するように設定されます。このタイプは、SQL Server 2008 データベースでのみ使用できます。
GEOGRAPHY キーワードとパラメータのリストは次のとおりです。
##GEOGRAPHY GEOMETRY_STORAGE "GEOGRAPHY" UI_TEXT "User interface text"
Microsoft geography タイプは、測地系空間データに使用される SQL 準拠の空間データ タイプです。詳細については、「ArcSDE と Microsoft 空間タイプ」をご参照ください。
- SDEBINARY キーワードまたは GEOGRAPHY キーワードを使用してフィーチャクラスを作成し、次にそのフィーチャクラスを含むトポロジ、テレイン、またはジオメトリック ネットワークを作成する場合、GEOMETRY_STORAGE パラメータを含むキーワードを使用し、そのフィーチャクラスと同じ格納タイプに設定する必要があります。デフォルトで SDE_dbtune テーブルに存在し、GEOMETRY_STORAGE パラメータを含むコンポジット キーワードを以下に示します。
- NETWORK_GEOGRAPHY
- TERRAIN_GEOGRAPHY
- TOPOLOGY_GEOGRAPHY
- NETWORK_GEOMETRY
- TERRAIN_GEOMETRY
- TOPOLOGY_GEOMETRY
- NETWORK_SDEBINARY
- TERRAIN_SDEBINARY
- TOPOLOGY_SDEBINARY
最初の 3 つは、GEOGRAPHY に設定された GEOMETRY_STORAGE パラメータを含みます。たとえば、GEOGRAPHY キーワードを使用して gasmains というフィーチャクラスを作成する場合、gasmains フィーチャクラスを伴うジオメトリック ネットワークを作成するときに NETWORK_GEOGRAPHY を使用します。次の 3 つのキーワードは、デフォルトの GEOMETRY_STORAGE 設定を変更する場合に使用する、GEOMETRY に設定された GEOMETRY_STORAGE パラメータを含みます。最後の 3 つは、SDEBINARY に設定された GEOMETRY_STORAGE パラメータを含みます。
「コンフィグレーション キーワードのタイプ」で言及したように、一部のパラメータしか含まれていないキーワードを指定すると、残りのパラメータは DEFAULTS コンフィグレーション キーワードから読み取られます。このため、SQL Server のジオデータベースでフィーチャクラスを作成するときに SDEBINARY を指定すると、SDEBINARY キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメータの値が使用され、B_STORAGE などその他のパラメータについては、DEFAULTS キーワードのパラメータの値が使用されます。
デフォルト以外のジオメトリ タイプのネットワーク、テレイン、およびトポロジ キーワードの設定に関する詳細については、「コンポジット キーワードとジオメトリ格納」をご参照ください。