フィールド マッピング コントロールの使用

いくつかのジオプロセシング ツール（[空間結合（Spatial Join）]、[アペンド（Append）]、[マージ（Merge）]、[フィーチャクラス → フィーチャクラス（Feature Class To Feature Class）]、[テーブル → テーブル（Table To Table）] など）には、入力データセットのフィールドを処理して出力データセットに書き込んだりマップしたりする方法を制御するパラメータ、[フィールド マップ] パラメータがあります。フィールド マッピングは、入力から出力への属性の基本的な転送に加えて、フィールドの連結などの一般的なタスクや、平均、合計、標準偏差などの統計情報の計算にも役立ちます。

フィールド マッピングは、ツリー ビューでグラフィカルに表示されます。フィールド マップの出力フィールドは、ツリー ビューのトップレベル エレメントとして表示され、それらの名前とフィールド タイプが表示されます。それらの出力フィールドは、出力データセットに含まれる一連の属性フィールドです。入力データ セットのフィールドは、ツリー ビューにサブエレメントとして表示されます、ツリー内で、ゼロ、1 つ、または複数の入力フィールドを、各出力フィールドに接続できます。出力フィールドに関連付けられた入力フィールドは、入力データセットのどの属性値を出力データセットのフィールドに割り当てるかを決定します。フィールド マップの入力フィールドには、そのフィールドを含む特定の入力データセット、フィールド名、およびフィールド タイプが表示されます。

フィールド マップに出力フィールドを追加したり、フィールド マップから出力フィールドを削除したりできます。また、任意の出力フィールドに入力フィールドを追加したり、出力フィールドから入力フィールドを削除したりできます。フィールド名やフィールド タイプなどの、出力フィールドのいくつかのプロパティを変更することもできます。また、1 つの出力フィールドと関連付けられた複数の入力フィールドの処理方法を決定する [マージ ルール] を変更することもできます。

デフォルトのフィールド マップの変更

フィールド マップ コントロールを変更するには、コントロール上のボタンの他に、右クリックして表示される出力フィールドと入力フィールドの両方のショートカット メニューを使用します。

出力フィールドのショートカット メニューには、以下のオプションがあります。

• [入力フィールドの追加] を選択すると、すべての入力フィールドを一覧表示するダイアログ ボックスが開きます。1 つまたは複数の入力フィールドを選択し、[OK] をクリックして、それらを出力フィールドに追加します。
• [削除] を選択すると、出力フィールドがフィールド マップから削除されます。
• [名前の変更] 使用して、出力フィールドの名前を変更できます。
• [プロパティ] を使用して、名前、タイプ、マージ ルールなどの、出力フィールドのプロパティを変更できます。

入力フィールドのショートカット メニューには、以下のオプションがあります。

• [削除] によって、入力力フィールドがフィールド マップから削除されます。
• [形式]（テキスト フィールドのみ）を使用して、フィールド マッピングで使用される入力フィールドのテキストの開始位置と終了位置を変更できます。

  [開始位置] の値は、行の値が切詰められる始点です。行の値の幅は、ゼロから開始します。

  [終了位置] の値よりも長い値は、指定の位置で切詰められます。たとえば、「environment」の値が設定されたテキスト フィールドで、3 の開始位置と 7 の終了位置を指定した場合、出力フィールドの値は「ironm」になります。

フィールド マップ全体（任意の空白領域）のショートカット メニューには、以下のオプションかあります。

• [出力フィールドの追加] を使用して、新しい出力フィールドをフィールド マップに追加できます。ダイアログ ボックスが開き、フィールドの名前、タイプ、マージ ルール、区切り文字（[Join] マージ ルールを選択した場合）などのフィールド プロパティを入力できます。
• [リセット] オプションは、フィールド マップを、出力フィールドと入力フィールドのすべてのプロパティを含めてデフォルトの設定に戻し、すべてのカスタマイズをリセットします。

マージ ルール

出力フィールドのマージ ルール プロパティを使用して、複数の入力フィールドの値を単一の出力値にマージする方法を指定できます。NULL 値は、すべてのマージ計算から除外されます。使用できるマージ ルールを以下に挙げます。

Merge rule	出力値
最初	最初（先頭）の入力フィールド。
最後	最後（末尾）の入力フィールド。
テーブル結合	各入力フィールドを連結した値。区切り文字を使用して、さまざまな入力値を区切ることができます。区切り文字を使用しない場合、すべての値が 1 つの連続する文字列に結合されます。
合計値	入力フィールド値の合計。
平均値	入力フィールド値の平均値。
中央値	入力フィールド値の中央値。中央値は、値の集合を、小さい値と大きい値の集合に半分に分割する中央の値です。たとえば、1、3、5、7、9、11、13 の中央値は 7 です。
最頻値	最も頻繁に出現する入力フィールドの値。
最小値	入力フィールドの最小（最低）値。
最大値	入力フィールドの最大（最高）値。
標準偏差	入力フィールド値の標準偏差。 出力フィールドに 1 つの入力フィールドしか存在しない場合、出力値が必ずゼロになるため、標準偏差を使用しないでください。
総数	NULL 値を除く、入力フィールドの値の数。
範囲	最小のフィールド値と最大のフィールド値間の絶対差。

スクリプティングにおけるフィールドのマッピング パラメータの設定

スクリプトでは、FieldMappings オブジェクトを使用してフィールド マップ パラメータを指定します。