分析
Business Analyst の [分析] セクションには、複雑なビジネスの問題を解決するための、高度で使いやすいツールが用意されています。[Business Analyst] メニューを使用して段階的に作業する場合、一般的な分析手法では、それまでの Business Analyst のステップの内容が入力として必要になります。各分析ツールでは、特定のタイプのポイントまたはポリゴン入力が必要です。たとえば、ジオコーディングされたポイント([店舗の設定]、[顧客の設定])やポリゴン([分析範囲]、[商圏])などです。分析ツールを実行することで、顧客基盤、人口統計プロファイル、および候補地の選択について理解を深めることができます。
次に、Business Analyst に用意されている分析のタイプについて説明します。
マーケット分析
空間オーバーレイ
[空間オーバーレイ] ツールでは、ブロック グループなどのレイヤからデータを抽出し、これをオーバーレイ レイヤ(Business Analyst で作成した商圏など)に追加できます。
市場のランク付け
[市場のランク付け] では、分析用の商圏またはレポートを作成し、1 つまたは複数の人口統計変数を使用して市場内の区画をランク付けできます。
ポイントの集計
ポイントの集計レポートを使用すると、即座に、あるエリア内の事業所の数を合計し、売上高、総従業員数、取引数など、商圏や他のポリゴン レイヤに固有の値を集計できます。ツールによって、ポリゴン内のポイントが集計されます。
市場占有率
[市場占有率] では、エリア内の人口統計変数(総人口など)に対する顧客の数に基づいて、市場占有率が計算されます。
潜在顧客エリアの抽出
[潜在顧客エリアの抽出] を使用すると、新規顧客を開拓するのに理想的な人口統計的特徴を持つ地域を特定できます。
ホット スポットの検索(グリッド)
[グリッドの作成] ツールを使用すると、定義済みの範囲に基づいて均等なサイズのグリッド セルが作成されます。グリッド セルは、現在の表示範囲、分析範囲、または別のレイヤ内のフィーチャの範囲を基準に作成できます。グリッド セルに人口統計データを追加して、データの正規化ビューを表示すると、ホット スポットと対象地域を特定することができます。デフォルトでは、ホット スポット グリッド エリアは赤色で表示されます。
サイト分析
距離商圏内占有率
個々のロケーションまたは個々の区画は、調査範囲に近づくにつれて、重要度が高くなったり、重み付けが大きくなったりすることが一般的です。たとえば、依頼元の店舗に隣接する郵便番号地域に居住している顧客は、5 マイル離れた郵便番号地域に居住している潜在顧客よりも、その店舗を訪れる可能性が高くなります。距離と店舗を訪れる傾向との反比例関係を表す距離商圏内占有率商圏を作成することもできます。特に、距離が長くなるにつれて、分析範囲内の 1 つの区画の地理的重要性が低くなります。
スパイダー ダイアグラム
[スパイダー ダイアグラム] では、どの顧客がどの店舗を訪れたかが示されます。顧客を表す各ポイントから関連付けられた店舗のポイントにラインが引かれ、各店舗の実際の影響範囲を簡単に示すことができます。
類似性のランク付け
[類似商圏のランク付け] ツールでは、業績の良い既知の商圏(マスタ サイト)に対して、新しい潜在的な商圏のスコアを計算します。次の 2 つの手法があります。1 つ目の(従来の)手法では、マスタ サイトとスコアを計算する商圏の間で最大 5 件の変数を比較します。新しい候補地の値が入るべき、マスタ サイトの値からのプラス/マイナスのパーセンテージを割り当てます。続いて、設定した基準に一致する変数の数に基づいて、商圏に 1 ~ 5 のスコアが割り当てられます。
店舗分布の中心を検索
[店舗分布の中心を検索] 解析では、顧客ポイントの最適地理的中心に重心が作成されます。複数の地理的中心が必要な場合は、クラスタリングを使用することもできます。
この重心は、以下のいずれかに基づいて算出できます。
- 顧客の数(地理的な位置だけを考慮)
- 重み付けされた値(売上や訪問数など)
近接解析(ロケータ分析)
[近接解析] では、最も近い競合店舗を確認したり、その店舗の位置と自社の店舗の位置との比較を確認したりできます。これにより、指定した距離内にある競合店舗の数を確認できます。また、このレポートを実行して、自社店舗の近くにある店舗を指定した件数だけリストすることもできます。