フィーチャ テンプレートの管理
サブスクリプション:ホストされたフィーチャ サービス テンプレートの管理には、ArcGIS Online の組織に属しているアカウントが必要です。詳細については、「基本操作」をご参照ください。
Web 編集のためにデータセットを公開する場合、ユーザは GIS を利用するのが初めてだったり、長い属性編集セッションには不向きのデバイスを使用していたりする可能性があります。フィーチャ テンプレートの作成を慎重に行うと、ユーザの作業が簡単になり、データの整合性も維持することができます。
フィーチャ テンプレートは、特定の属性の組み合わせに基づいて、編集者がデータセットに追加できるアイテムのタイプを定義します。たとえば、学校レイヤのフィーチャ テンプレートでは、新しいフィーチャを小学校、中学校、高校のどれに分類するか、編集者が選択できるように定義できます。サービスの管理者は、フィーチャ テンプレートの作成時に、これら 3 つのオプションに対する学校タイプの属性を事前に設定できます。このようにフィーチャ テンプレートを利用することで、編集者がこの重要な属性に無効な値を入力できないようにできます。
フィーチャ テンプレートは、1 つの属性だけに基づく必要はありません。たとえば、使用できるパイプラインのタイプを、パイプの直径とその素材に基づいてフィーチャ テンプレートで定義できます。フィーチャ テンプレートをうまく定義すると、編集者が許可されたタイプのフィーチャだけを追加できるようになります。フィーチャ テンプレートを使用することで、編集者が作成および編集できる有効なフィーチャ タイプだけを表示するパレットを提供できます。
レイヤ内のすべてのフィーチャがよく似た特性を示していたり、名義や順序によって簡単に分類できない場合、テンプレートについて心配する必要はありません。たとえば、一意の名前が付けられた調査エリアのポリゴン境界をデジタイズしている場合、テンプレートは必要ありません。ただし、各調査エリアが優先度のカテゴリで分類される場合、テンプレートが便利な場合があります。
フィーチャ テンプレートの作成元
フィーチャ テンプレートは、ArcMap または ArcGIS.com マップ ビューア内で定義できます。
サービスがマップ ドキュメントで生成された場合、ArcMap を使用してフィーチャ テンプレートを定義できます。この処理の詳細については、ArcGIS for Desktop ヘルプの「フィーチャ テンプレートの使用」をご参照ください。ArcGIS Online でサービスを公開し、編集を許可する場合、フィーチャ テンプレートは維持されます。編集者は、ArcGIS.com マップ ビューアや他のクライアントで、元々 ArcMap で定義したフィーチャ テンプレートを操作できます。
また、ArcGIS.com マップ ビューアを使用して、フィーチャ テンプレートを定義することもできます。これは、関連するテンプレート情報がない *.CSV ファイルやシェープファイルからフィーチャ サービスを公開した場合に特に便利です。このトピックでは以降、ArcGIS.com マップ ビューアを使用してテンプレートを作成する方法について説明します。
ArcGIS.com マップ ビューアを使用したフィーチャ テンプレートの作成
ArcGIS Online でホストされたフィーチャ サービスのフィーチャ テンプレートを作成または変更するには、次の手順に従います。フィーチャ サービスは、シェープファイルまたは *.CSV ファイルを使用して、公開したものとします（ArcMap を使用して公開した場合、テンプレートはすでに定義されているはずです）。
- フィーチャ サービスの編集を有効化して、編集者がフィーチャを追加できるように編集設定を調整します。
- サービスのアイテム詳細を開きます。
- アイテムのサムネイルの下にある [開く] リンクをクリックして、[ArcGIS.com マップ ビューアで開く] をクリックします。
- テンプレートに表示するレイヤのシンボルを設定します。ほとんどの場合、データ内のフィールドに基づいて一意のシンボルを構成します。このフィールドの値は、編集者に許可するフィーチャ タイプを定義します。
- [編集] ボタンをクリックします。フィーチャ サービスのデフォルト テンプレートが、マップの左側に表示されます。
- [管理] ボタンをクリックします。このボタンは、サービスの所有者である場合か、組織の管理者である場合のみ表示されます。
- ドロップダウン リストで、管理するフィーチャ タイプがあるレイヤの名前をクリックします。
フィーチャ タイプとそのテンプレートのリストが表示されます。テンプレート名の右にある小さな矢印をクリックすると、リスト内のテンプレートの位置の順序を変えたり、テンプレートのプロパティを設定したりできます。編集する最も重要なプロパティは、テンプレートに関連付けられたフィールド値のセットです。「フィーチャ テンプレートのデフォルトの属性値の設定」をご参照ください。
次の図は、ArcGIS.com マップ ビューアの編集環境に、フィーチャ テンプレートがどのように表示されるかを示したものです。
各フィーチャ タイプは、複数のテンプレートを持つことができ、フィーチャの属性をさらに詳細に定義しておくことができます。次の図は、それぞれの学校タイプに、公立学校と私立学校の 2 つのテンプレートが設定されている様子を示しています。これらによって、編集環境でのフィーチャの選択肢が増えます。
新しいテンプレートを追加するには、テンプレート名の右にある矢印をクリックして [新しいテンプレート] をクリックするか、[コピー] をクリックして既存のテンプレートから追加します。
- 新しいフィーチャ タイプを追加するには、[フィーチャの新しいタイプを追加] ボタンをクリックします。
このダイアログ ボックスで最も重要なことは、このフィーチャ タイプを定義する属性値を設定することです。たとえば、オルタナティブ スクールを表すフィーチャ タイプを追加したいときに、データに [タイプ] フィールドがある場合、[タイプ] フィールドを [オルタナティブ] に相当するものとしてテンプレートを定義できます。
- フィーチャ タイプとテンプレートの更新が完了したら、[変更を保存] をクリックします。変更内容がホストされたフィーチャ サービスに保存されます。
変更内容は、ArcGIS.com マップ ビューアまたはフィーチャ サービスの編集をサポートしている他のクライアントで、フィーチャを次回編集するときに表示されます。
フィーチャ テンプレートを管理する場合の注意事項
- レイヤのレンダリングを色の使用またはサイズの使用から一意のシンボルを使用するように更新した場合、警告メッセージが表示され、タイプとテンプレートが自動的に更新されます。個別値レンダラのフィールドを変更した場合も、フィーチャ タイプとテンプレートが自動的に更新されます。
- デフォルトのフィーチャ テンプレートだけが存在する場合、フィーチャ テンプレート名は、フィーチャ タイプ名と同じになります。テンプレート名を変更するには、そのプロパティを更新します。
- フィーチャ タイプからすべてのフィーチャ テンプレートを削除できますが、削除すると、編集者がフィーチャをマップに追加できなくなります。編集を制限するのに有効な方法については、「ホストされたフィーチャ サービスの編集者設定」をご参照ください。