ホストされたタイル マップ サービスのベスト プラクティス

タイル マップ サービスは Web 上で高速に実行されますが、タイル キャッシュを構築および維持するために、サーバの能力、時間、および格納領域の割り当てが必要です。ArcGIS Online 上でサービスをホストする場合、自分でタイルを作成する場合に比べて、サーバの能力を確保することが大きな問題になりません。サーバを保守し、タイルの作成に最後まで責任を負うのは Esri です。しかし、キャッシュの構築にかかる時間については、ユーザが確保しておく必要があります。また、キャッシュが使用するディスク容量も予測しておく必要があります。

キャッシュ ステータスの表示

タイルの作成を開始したら、サーバが生成したキャッシュの割合に関する縮尺別の進捗レポートをいつでも表示できます。カタログ ツリーでタイル マップ サービスを右クリックして、[キャッシュ ステータスの表示] をクリックします。大きな縮尺のキャッシュは小さな縮尺より時間がかかることがすぐにわかります。

また、ArcGIS Online の [マイ コンテンツ] ページでタイル マップ サービスのアイテム詳細を表示してもキャッシュ ステータスがわかります。

制限内でタイルを有効に構築する

組織は一定数のクレジットを購入すると、このクレジットを ArcGIS Online サービス(タイルの構築や格納など)に交換して利用することができます。管理者は、[組織] ページの [サブスクリプションのステータス] メニューの下で、ユーザのアカウントに残っているクレジット数を確認することができます。タイルの作成中にこれらのクレジットをすべて使用してしまった場合、サーバはタイルの作成を停止します。ユーザは、クレジットを追加購入するか、すでに構築されたタイルだけに使用を制限する必要があります。

大きな縮尺で広いエリアをキャッシュする必要がある場合は、表示される可能性の高いタイルだけを作成することでクレジットを節約できます。農村部や海などは、ユーザが大きな縮尺に拡大する可能性が低いエリアです。キャッシュ ツールでは、対象地域を定義して、タイルの作成を制限することができます。最もよく表示されると思われるタイルのエリアを定義し、タイルの作成を優先順位付けして、ディスク容量を節約できます。

[マップ サービス キャッシュのタイルを管理(Manage Map Server Cache Tiles)] ツールを何回か実行して、適切なキャッシュを構築することができます。ツールの最初の実行では、中小の縮尺でマップの全範囲を処理します。ツールの 2 回目の実行では、大きな縮尺で頻繁に表示されると思われるエリアだけを処理します。このツールを何回か手動で実行するには追加の作業と計画が必要ですが、構築される無駄なタイルの数を削減できるので、実際には時間とコストを節約できます。

9/14/2013