Netezza と ArcGIS
Netezza データ ウェアハウス アプライアンスを使用している場合、ArcGIS からデータベースに接続して、データのサブセットに複雑な空間分析を実行できます。
ArcGIS で Netezza を使用するには、Netezza Spatial Cartridge のサポートされているバージョンをデータベース管理システムにインストールし、データベース接続を行う ArcGIS クライアント コンピュータに Netezza ODBC ドライバをインストールして構成する必要があります。

Windows で ODBC データ ソース名を設定するときは、必ず [Optimize for ASCII character set] オプションをオンにしてください。Linux で ODBC データ ソース名を設定するときは、CharacterTranslationOption を「latin9」に設定し、UnicodeTranslationOption を「utf16」に設定します。
データの操作
多くの場合、データ ウェアハウス アプライアンスには大量のデータがあります。ArcGIS から分析を実行するには、分析対象のデータのみを含むサブセットを使用します。そのサブセットをクエリ レイヤの定義として定義するか、またはデータのサブセットのみを返すデータベース ビューを作成することができます。
クエリ レイヤの定義を使用する場合、ArcMap で定義ファイルを作成します。[ファイル] → [データの追加] → [クエリ レイヤの追加] の順にクリックして、[新規クエリ レイヤ] ダイアログ ボックスを開き、データベースに接続してから、SQL ステートメントを入力し、データのサブセットを定義します。

まだデータのサブセットを定義していない場合は、ArcMap のカタログ ウィンドウのデータベース コネクションからマップへ直接データをドラッグしないでください。データ ウェアハウス アプライアンスに保存されているような非常に大きなデータセットは、マップに表示されるのに非常に長い時間がかかるためです。
データベース ビューを使用する場合、[データベース ビューの作成(Create Database View)] ジオプロセシング ツールまたは SQL を使用して、分析するデータのサブセットを定義できます。
ArcGIS で使用される Netezza データのガイドライン
Netezza を使用する場合の ArcGIS に固有の制限は、テーブルの空間列の名前を「shape」にするか、エイリアスを「shape」にする必要があるということだけです。現在、Netezza の空間列では VARCHAR データ タイプが使用されているため、列の名前またはエイリアスは、列がテキストではなく空間データを格納していると ArcGIS が識別できるものにします。
Netezza ユーザには、Netezza Spatial にはシンプル データが格納されていることがわかっています。したがって、別のデータベースから Netezza にシンプル データ以外のデータを貼り付けることはできません。
行サイズの計算に役立つように、以下の表で、ArcGIS から Netezza のテーブルまたはフィーチャクラスを作成する場合に作成される Netezza のデータ タイプを示します。
ArcGIS のフィールド タイプ | 作成される Netezza のデータ タイプ | ディスク使用量 |
---|---|---|
DATE | timestamp | 8 バイト |
DOUBLE | numeric(p,s) デフォルトでは、p(桁数)= 38 および s(小数点以下桁数)= 8 | 桁数が 9 以下 = 4 バイト 桁数が 10 〜 18 = 8 バイト 桁数が 19 〜 38 = 16 バイト |
FLOAT | 6 以下の桁数を指定すると、numeric(p,s) が作成されます。7 〜 15 の桁数を指定すると、double が作成されます。 | numeric = 4 バイト double = 8 バイト |
GEOMETRY | 可変長 character varying(最大 64,000) | ポイント ジオメトリは、character varying として作成されます(80)。 他のすべてのジオメトリのベース サイズは 64,000 バイトです。ただし、このサイズのジオメトリを作成することによって、全体の行サイズが 65,535 バイトを超える場合、precision の値がより小さいジオメトリ フィールドが作成されます。 たとえば、行の他のすべてのフィールドの総サイズが 2,000 バイトの場合、ジオメトリ フィールドは character varying として作成されます(63,535)。 |
GUID | 固定長 character(38) | 40 バイト |
LONG INTEGER | 小数点以下桁数が 0 より大きい場合、numeric(p,s) が作成されます。小数点以下桁数が 0 の場合、integer が作成されます。 | integer = 4 バイト 桁数が 9 以下の numeric = 4 バイト 桁数が 10 〜 18 の numeric = 8 バイト 桁数が 19 〜 38 の numeric = 16 バイト |
OBJECTID | integer | 4 バイト |
SHORT INTEGER | smallint | 2 バイト |
TEXT | 可変長 Unicode(p) p がTEXT フィールドに指定するフィールド長である場合。デフォルト値は 50 です。 | p x 4 = 使用されるバイト数 |