Data Interoperability エクステンション 10.1 の新機能
ArcGIS 10.1 では、Data Interoperability エクステンションが更新され、Safe Software の新しい FME 2012 空間データ変換プラットフォームで実行されるようになりました。新しいトランスフォーマの追加と LIDAR サポートの強化に加え、エクステンションが次の個別のセットアップでインストールされるようになりました。
- ArcGIS Data Interoperability エクステンション for Desktop
- ArcGIS Data Interoperability エクステンション for Server
新しいリーダーとライター
FME リーダーおよびライター | 説明 |
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ASPRS LIDAR データ交換形式(LAS) | American Society for Photogrammetry and Remote Sensing(ASPRS)LIDAR(LAS)仕様に準拠した点群ジオメトリ用の LIDAR ライターです。 |
Google スプレッドシート | ユーザの特定のドキュメント リストから名前を指定してアクセスできる任意の 1 つのスプレッドシートを FME で読み取ることができるようにします。FME では、スプレッドシート内のそれぞれのワークシートやページが別々のフィーチャ タイプとして扱われます。スプレッドシートの各列はフィーチャ タイプの属性名に対応し、各行はフィーチャに対応します。 Google スプレッドシート ライターを使用すると、1 つのフィーチャ タイプを CSV ファイルに変換し、これを自動的に Google ドキュメントの認証ユーザのアカウントにアップロードできます。 更新および削除操作は、現在のところサポートされていません。 |
LiDAR (XYZ) | LiDAR XYZ リーダーおよびライターの実装です。 |
新しいトランスフォーマ
FME トランスフォーマ名 | 説明 |
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Amalgamator | 近傍のフィーチャをドーナッツまたはポリゴン ジオメトリで 1 つの混合フィーチャに結合します。 |
AttributeCompressor | 指定した属性の値を圧縮します。AttributeDecompressor と組み合わせて使用します。 |
AttributeDecompressor | AttributeCompressor で圧縮された指定の属性の値を解凍します。 |
CoordinateSwapper | 入力フィーチャの座標軸を入れ替えます。 |
CsmapReprojector | CS-MAP ライブラリを使用して、フィーチャ座標を 1 つの座標系から別の座標系に再投影します。 |
CustomTransformerLooper | 選択した LINKED カスタム トランスフォーマに対する外部ループを許可します。カスタム トランスフォーマが反復処理され、反復ごとに出力ポートのフィーチャが入力ポートに送信されて戻されます。障害となるフィーチャに阻止されることなくワークスペースのループ処理を実行することが意図されています。 |
DGNStyler | MicroStation Design 用のスタイリング データを許可します。 |
DWGStyler | AutoCAD DWG 用のスタイリング データを許可します。 |
FeatureReader | FME 形式に対するクエリを実行します。クエリには、空間的な構成要素と非空間的な構成要素の両方を使用できます。トランスフォーマに入力される各フィーチャにつき 1 つのクエリが FME 形式に発行されます。そのうえで、クエリの結果が出力されます。 |
GeometryInstantiator | 新しいトランスフォーマを実装して、ジオメトリのインスタンスをインスタンス化し、必要に応じてこれを再帰的に分解して細分化します。ジオメトリのインスタンスではないものは変更されず保持されます。 |
ListKeeper | 入力フィーチャから、選択したリスト属性を保持し、残りを削除します。 |
MapInfoStyler | MapInfo 用のスタイリング データを許可します。 |
MeshMerger | メッシュ フィーチャ(IFMEMesh ジオメトリをもつフィーチャ)を 1 つの出力メッシュにマージします。マージされた最終的なメッシュは、後処理され、重複する頂点、テクスチャ座標、頂点法線が削除されます。 |
PointCloudCoercer | すべての点群をポイントに分解します。このトランスフォーマは、点群をサポートしない形式に書き込むときに使用します。 |
PointCloudCombiner | 複数のジオメトリを 1 つの点群に結合します。 |
PointCloudPropertyExtractor | 点群フィーチャのプロパティを抽出し、属性として表示します。属性値は参照用でしかありません。点群のプロパティが変更されると最新ではなくなることがあります。 |
PointCloudSplitter | 1 つの点群フィーチャを複数の点群フィーチャに分割して、それぞれが、分割に適用されるポイント成分について一様な値をもつようにします。 |
SherbendGeneralizer | Sherbend アルゴリズムは、直径パラメータで単純化のための屈曲を選択して、線の屈曲の単純化を繰り返します。単純化では、屈曲が結合または削除されることがあります。 |
SQLCreator | データベースに対する SQL クエリの結果から FME フィーチャを生成します。SQL クエリ結果の各行につき 1 つの FME フィーチャが作成されます。 |
XMLFormatter | XML ドキュメントの書式設定とクリーンアップのためのさまざまなオプションを利用できます。 |
XMLFragmenter | XML ドキュメントのエレメントを XML フラグメントにマッピングします。 |
XMLNamespaceDeclarer | 名前空間が完全に宣言されている別の XML ファイルの接頭辞とマッチングすることにより、XML ドキュメント内の欠落している名前空間を宣言します。 |
XMLValidator | XML ファイルやテキストの構文またはスキーマの整合チェックを実施します。 |
データベースおよびその他の機能強化
FME リーダーおよびライター | 説明 |
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ASPRS LIDAR データ交換形式(LAS) | 既存の LIDAR リーダーが更新され、真の点群ジオメトリが使用されるようになりました。 |
csv | csv_number_of_fields という名称のリーダー形式属性が追加され、空白ではないフィールドの数がフィーチャごとに保存されるようになりました。 ライターのパラメータ [Write UTF-8 Byte Order Mark] が追加され、BOM の書き込みを UTF-8 でエンコードされた CSV ファイルに対して行うことを選択できるようになりました。 |
ディレクトリ名とフィールド パス名 | ファイルの最終アクセス日、最終変更日、および作成日を取得できるようになりました。 ファイル/フォルダの所有者名を取得できるようになりました。 ファイル/フォルダが読み取り専用であるかどうかを表示できるようになりました。 |
ファイル コピー | コピー先ファイルの名前の変更がサポートされるようになりました。 |
GeoMedia SQL Server Warehouse | GeoMedia SQL Server ライターで Unicode がサポートされるようになりました。 リーダーとライダーで、ユーザ定義の名前とパスワードの代わりに Windows 認証を使用できるようになりました。 |
JSON | すべての JSON 関連形式、ファクトリ、および機能におけるメモリ使用量が大幅に低減されました。ランタイムも短縮されるはずです。 |
Microsoft SQL Server Database(属性のみ) | [タイムアウト] パラメータが追加されました。 [タイムアウト] パラメータのタイプが TEXT から INTEGER に変更されました。 属性インデックスが追加されました: primary_key、not_null。 indexed_not_null および clustered_not_null。 |
Microsoft SQL Server Database(空間) | 複数列の読み書きのサポートが実装されています。 [タイムアウト] パラメータのタイプが TEXT から INTEGER に変更されました。 属性インデックスが追加されました: primary_key、not_null、indexed_not_null、および clustered_not_null。 空間インデックスの作成で SQL を指定するフィーチャ タイプ パラメータが追加されました。 |
UI の機能強化
- 以下のショートカット キーが FME Workbench に追加されました。それらは、拡大するための Ctrl++ キー、縮小するための Ctrl+- キー、100% の縮尺で表示するための Ctrl+0 キー、および現在のワークスペースを検索するための F3 キーです。
- ツールバーの [一時停止] ボタンで、実行中の FME 変換を一時停止できるようになりました。一時停止した変換は、ツールバーの [変換を実行] または [変換を再開] ボタン(緑色の三角形)をクリックすれば再開できます。
- ウィンドウが最小化されている場合、Workbench の変換中には、最初にウィンドウ タイルに「(実行中)」というメッセージが表示され、アプリケーションの状態が示されるようになりました。
- トランスフォーマや形式のパラメータなど、公開されたパラメータのタイプをユーザが変更できるようになりました。
- 公開されたパラメータ タイプ [エイリアスで選択(複数)] が追加されました。
- プライベート パラメータの概念が追加されました。これは、ユーザからの指示がなくても複数のトランスフォーマ間で値を共有する場合に使用します。
- 起動画面が開いているときにも Workbench にファイルをドラッグ アンド ドロップできるようになりました。
- 機能強化されたドラッグ アンド ドロップにより、複数のドロップも可能です。複数のワークスペースをドロップしたときには、最初のワークスペースだけが開きます。複数のタイプのドロップも実行できます。たとえば、ワークスペースとデータセット ファイルをドロップすることができます。