SQL Server 2008 R2 Express へのアップグレード
このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。
Microsoft SQL Server Express インストール ウィザードを使用して、SQL Server Express のインスタンスを SQL Server 2008 R2 Express のインスタンスにアップグレードできます。
ArcGIS に同梱されている SQL Server Express のバージョンはリリースによって異なります。各バージョンの ArcGIS で提供されている SQL Server Express のバージョンは、以下に示すとおりです。
- ArcGIS 9.2:SQL Server 2005 Express Service Pack(SP)2
- ArcGIS 9.3:SQL Server 2005 Express with Advanced Services
- ArcGIS 9.3.1 および 10:SQL Server 2008 SP1 Express with Advanced Services
- ArcGIS 10.1:SQL Server 2008 R2 with Advanced Services
以前のリリースの ArcGIS に同梱されていたデータベース サーバを使用している場合、現行リリースの ArcGIS をインストールするときに SQL Server Express Edition のインスタンスをアップグレードできます。
Microsoft から、SQL Server のインスタンスのアップグレードに関する詳細なドキュメントが提供されています。実際のインスタンスのアップグレードについては、これらのドキュメントをご参照ください。以下の手順では、ArcGIS for Desktop、ArcGIS Engine、または ArcGIS for Server Workgroup に付属している SQL Server セットアップ ウィザードを実行するときに、ジオデータベースのデータベース サーバとして使用されている SQL Server Express インスタンスをアップグレードする手順について説明します。
- コンピュータが SQL Server 2008 R2 Express をインストールするための要件を満たしているかどうかは、Microsoft のドキュメントで確認してください。
- SQL Server Express インスタンスをアップグレードする前に、すべてのジオデータベースのバックアップを作成してください。
- SQL Server Express R2 2008 が必要とするサポート ソフトウェア(Microsoft Windows Installer 4.5、.NET Framework 3.5 SP1、および Windows Powershell 2.0)が、すべてインストールされていることを確認します。これらのアプリケーションは、Microsoft の Web サイトから取得できます。
- 必須のソフトウエアがインストールされてコンピュータが再起動した後は、インストールのセットアップの ArcSDE Personal または ArcSDE Workgroup フォルダに移動して ESRI.exe ファイルを起動します。
- インストール ダイアログ ボックスが表示されたら、[ArcSDE for SQL Server Express] をクリックします。
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[インストール オプション] ダイアログ ボックスで、[Microsoft SQL Server Express Edition] オプションをオンにしておきます。ArcGIS for Server を Workgroup レベルで使用していて、新しいライセンスを持っている場合は、ポスト インストール オプション用のチェックボックスをオンにしておきます。このライセンスを持っていない場合は、ポスト インストール オプションをオフにして、[次へ] をクリックします。
SQL Server 2008 R2 セットアップ ウィザードが起動されます。
- Microsoft のドキュメントで説明されているように SQL Server 2008 R2 セットアップ ウィザードを実行して、SQL Server Express インスタンスをアップグレードします。
- [Select Instance(インスタンスの選択)] ダイアログ ボックスが表示されたら、[Instance to upgrade(アップグレードするインスタンス)] ドロップダウン メニューで、ジオデータベースのデータベース サーバに使用している既存の SQL Server Express インスタンスを選択します。
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ウィザードにより、現在 SQL Server Express インスタンスと一緒にインストールされている機能が検出されます。アップグレードできるのは、すでに存在する機能だけです。ここで新規に機能を追加することはできません。[次へ] をクリックして続行します。
注意:
SQL Server 2005 Express SP2 からアップグレードする場合は、アップグレード後にもう一度 SQL Server 2008 R2 Express のインストールを実行し、フルテキスト コンポーネントを追加する必要があります。
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[Full-text Upgrade(フルテキスト アップグレード)] ダイアログ ボックスが表示されたら、[Rebuild full-text catalogs(フルテキスト カタログの再構築)] を選択します。
この選択によって、SQL Server 2008 ワード ブレーカーを使用して、既存のフルテキスト カタログが再構築されます。
- 最後のダイアログ ボックスに、アップグレードが正常に行われたかどうかが表示されます。[閉じる] をクリックして、アップグレード ウィザードを終了します。
- ArcGIS for Server Workgroup ライセンスのアップグレードも必要な場合は、SQL Server Express インスタンスを有効にするための ArcGIS ウィザードが表示されます。ライセンス キーのアップグレードについては、「データベース サーバおよびそのジオデータベース用のライセンス キーの変更」をご参照ください。
既存のジオデータベースも、アップグレードが必要となる場合があります。手順については、「データベース サーバ上のジオデータベースのアップグレード」をご参照ください。