最小二乗アジャストのエラーとその説明
このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。
最小二乗アジャストの完了後は、結果のアジャスト サマリが表示されます。アジャストが完了に失敗した場合は、アジャスト サマリに「調整に失敗しました。」というメッセージ、およびアジャストの失敗した原因が一覧表示されます。アジャストが完了すると、アジャスト レポートに「調整が完了しました。」というメッセージが出力されます。
アジャストが正常に終了すると、アジャストの結果として生じた最大座標シフトが [最大シフト] 下の [ヘルプ] ボタンの下に表示されます。アジャスト サマリを下にスクロールすると、最大座標シフトのポイントがポイントの平均座標シフトとともにリストされます。
ファブリックの最小二乗アジャストは、最大座標シフトと平均座標シフトが 0.0 になるか、非常に小さい値になるまで繰り返して（反復して）実行する必要があります。アジャストを反復するには、[最小二乗アジャスト サマリ] ダイアログ ボックスの [了解] をクリックし、[座標のアジャスト] ダイアログ ボックスで [実行] をクリックします。[座標のアジャスト] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックしてアジャストを完了します。
アジャスト失敗の原因となるエラー
以下に、アジャスト失敗の原因となるエラーとその解決策を列挙します。
エラー:アジャストを実行できません。アジャストするパーセルの数が多すぎます。アジャスト可能なパーセル数の上限は 5000 です。コントロールをもっと追加するか、アジャストするパーセルの数を減らしてください。
最小二乗アジャストが処理できるパーセルの数には限界があります。このエラーを解決するには、アジャストするパーセルの数を減らしてください。
エラー:アジャストを実行できません。システム リソースが不足しています。
このアジャストを実行するためのコンピュータ リソースが不足しています。システム リソースを消費するアプリケーションを閉じてください。
アジャストの前処理ができません。アジャスト内のパーセルのブロックが接続されていることを確認してください（道路の交差点など）。
このエラーは、よく他のエラーとともに発生します。このエラーの一般的な原因は、パーセル ネットワークが正しく接続されていないことです。このエラーを解決するには、ネットワークの接続性を改善して、近接したり重なったりしているポイントをマージしてください。
アジャストを実行できません。アジャストするパーセル数に対してコントロールが不足しています。
アジャストしようとするパーセルのグループでコントロール ポイントがしっかりと割り当てられているのが理想です。多数のパーセルをアジャストする場合は、十分な数のコントロール ポイントが必要です。コントロール ポイントの数が少ないと、信頼性のある結果を得られません。このエラーを解決するには、コントロール ポイントを追加してください。
エラー:アジャストを実行できません。<数> 本のパーセル ラインが指定された許容値の 3 倍以内に適合しませんでした。
指定された許容値の 3 倍を超える方位角や距離を持つパーセル ラインは、アジャストが失敗する原因になります。[パーセル ライン レポート] で、これらのラインには「##」のマークが付きます。計算値と観測値の差異（c-o）が大きい場合は、チェック許容値の値を上げるか、問題の原因となっているラインを調査します。計算値は、アジャスト済みの座標から計算されるラインです。観測値は、ラインの既存の寸法から得られる、元のラインです。
エラー:アジャストを実行できません。ライン <参照ライン> には無効な距離属性があります。
このラインの距離属性が無効です。このエラーを解決するには、この境界線を使用しているパーセルを開いてパーセル トラバース グリッドの距離値を修正してください。
エラー:アジャストを実行できません。<参照ライン> に、同じ座標の終点が複数あります。
これは説明変数のエラーです。このエラーを解決するには、このラインを使用しているパーセルを開いてパーセル トラバース グリッドでラインを再入力してください。
エラー:アジャストを実行できません。不適切なポイントがあります。
考えられる原因:
- ネットワークが小さすぎます。3 つ以上のパーセルが必要です。
- 正確度カテゴリがカテゴリ 7 に設定されているため、多数のラインがアジャストから除外されました。アジャストの前処理ができません。アジャスト内のパーセルのブロックが接続されていることを確認してください（道路の交差点など）。
これは説明変数のエラーです。正確度カテゴリをカテゴリ 7 に設定している場合、アジャストの結果に影響を与えることはありませんが、アジャストの結果を受け取ります。
エラー:アジャストを実行できません。問題を解決するには、これらの警告メッセージを解決し、レポートされた近接ポイントをマージしてください。原因:ポイント番号 <ポイント ID> でネットワーク エラー。ポイントの周囲の観測値/方位角を確認してください。アジャストを中止しています。
アジャストの前処理ができません。アジャスト内のパーセルのブロックが接続されていることを確認してください（道路の交差点など）。
この問題を解決するには、このポイントの接続されているパーセル ラインを調査してください。近接したり重なったりしているポイントや、エリア周辺の接続性を確認してください。
エラー:アジャストを実行できません。ネットワークの接続が不足しています。アジャスト内のパーセルのブロックが接続されていることを確認してください（道路の交差点など）。1 つ以上のポイントがきちんと接続できていないか未接続です。ネットワーク接続を確認するか、コントロールを追加してください。アジャストの前処理ができません。アジャスト内のパーセルのブロックが接続されていることを確認してください（道路の交差点など）。
このエラーの一般的な原因は、パーセル ネットワークが正しく接続されていないことです。このエラーを解決するには、ネットワークの接続性を改善して、近接したり重なったりしているポイントをマージしてください。
- エラー:アジャストを実行できません。ネットワークの接続が不足しています。アジャスト内のパーセルのブロックが接続されていることを確認してください（道路の交差点など）。ポイント ID <ポイント ID> またはその近辺で接続性エラー。1 つ以上のポイントがきちんと接続できていないか未接続です。ネットワーク接続を確認するか、コントロールを追加してください。アジャストの前処理ができません。アジャスト内のパーセルのブロックが接続されていることを確認してください（道路の交差点など）。
この問題を解決するには、参照しているポイント ID 周辺の接続性の問題を確認してください。
- エラー:アジャストを実行できません: <参照ライン> ラインの端点 <ポイント> が近すぎます（距離 = <数>）。ポイントをマージする必要があるかどうかを確認してください。
これらのポイントは、同じポイントである可能性が高いです。ラインをトラバース グリッドから削除し、ポイントをマージする必要があります。このラインが小さくなる場合、ライン属性に方位と距離があることを確認してください。
- エラー:アジャストを実行できません。ネットワーク内に十分な接続があるかどうかを確認してください。アジャストの前処理ができません。アジャスト内のパーセルのブロックが接続されていることを確認してください（道路の交差点など）。
このエラーの一般的な原因は、パーセル ネットワークが正しく接続されていないことです。このエラーを解決するには、ネットワークの接続性を改善して、近接したり重なったりしているポイントをマージしてください。
- エラー:アジャストを実行できません。検出された近接ポイント数 <数> が多すぎます。許可されるのは <数> のみです。ポイントのマージ ツールを使用して、重複ポイントをマージしてください。
近接ポイントは、十分に近い位置にあり、同一のポイントと考えられるポイントです。ネットワークの接続性を損なうような近接ポイントおよび重複するポイントは、マージする必要があります。
- アジャストを実行できません: 近接ポイント <ポイント> を参照できませんでした。
このエラーは、一般的ではありません。参照しているポイントが有効かを確認し、近接したり重なったりしているポイントがあればマージしてください。