WCS サービスの ArcMap への追加
WCS（Web Coverage Service）は、OGC WCS 仕様を使用してラスタ データを広く公開する際に使用します。たとえば、WCS を使用して、マルチバンド ラスタ イメージに含まれるピクセル値を提供することができます。ArcMap や ArcGlobe では、WCS サービスをラスタ データセットとして追加し、これを主にマップ レイヤとして追加したり、モデリング操作とジオプロセシング操作への入力として使用したりできます。
WCS サーバに接続すると、サービスのすべてのカバレッジが自動的に選択されます。使用する WCS サービスを選択し、個々の WCS カバレッジを独立した WCS レイヤとして追加できます。
WCS サービス レイヤのプロパティ
ラスタ レイヤのプロパティと同様に、WCS サービス レイヤの [レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスには、[一般]、[ソース]、[範囲]、[表示]、[シンボル] の 5 つのタブがあります。ラスタ レイヤとは異なり、WCS レイヤには、統計情報、カラーマップ、またはラスタ属性テーブルはありません。
[一般] タブでは、サービス レイヤの名前、説明、表示縮尺範囲を表示または変更することができます。サービスによって概要が提供される場合、[説明] ボックスには最初に概要が表示されます。WMS（Web Map Service）サービス レイヤの説明は、変更することができます。また、サービス レイヤの縮尺範囲を設定することもできます。
[ソース] タブは、WCS サービス レイヤに関する情報を提供します。これには、バンド数、セル サイズ、ソース タイプ、非圧縮サイズとピクセル タイプ、範囲、空間参照、タイプ、URL、名前などの WCS レイヤのラスタ プロパティが含まれます。統計情報は、WCS レイヤに含まれていないため、表示されません。
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[範囲] タブには、WCS レイヤの全範囲と表示範囲が表示されます。
[表示] タブでは、レイヤの表示方法に関するオプションを選択することができます。表示の際にレイヤを内挿するためのリサンプリング方法を選択することや、コントラスト、明るさ、透過表示を設定することでレイヤ効果を変更することが可能です。
[シンボル] タブでは、WCS レイヤをレンダリングするためのレンダラ タイプを選択し、背景や NoData シンボルを変更することができます。WCS レイヤで使用できるレンダラ タイプは、2 つのみです。1 つは、シングルバンド WCS レイヤに適用されるストレッチ レンダラであり、もう 1 つはデフォルトでマルチバンド WCS レイヤに適用される RGB コンポジット レンダラです。ラスタ レイヤに対する操作と同じように、必要に応じて WCS レイヤをレンダリングするためのパラメータやレンダラ タイプを変更することができます。たとえば、ストレッチ レンダラを使用して、バンドの 1 つでマルチバンド WCS をレンダリングすることができます。WCS レイヤでは統計情報が提供されないため、デフォルトではレンダラにストレッチが適用されず、レイヤは暗くなりすぎるか、明るくなりすぎる可能性があります。この状態を修正するには、カスタム統計情報を指定します。つまり、数値を入力するか、別のラスタ データセットの統計情報をインポートして、標準偏差または最小値-最大値ストレッチ タイプでレイヤをレンダリングします。[背景表示 背景値] チェックボックスをオンにして背景値を入力することで、特定の色で背景として表示する値を選択することができます。また、[色選択] ダイアログ ボックスで色を選択することで、NoData ピクセル用の色を指定することもできます。
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[データの追加] ボタン
をクリックします。
- [場所] ドロップダウン メニューをクリックし、[GIS Servers] フォルダに移動します。
- [GIS Servers] をダブルクリックします。これにより、サーバ接続のリストが表示されます。
- 使用する WCS サーバが表示されるまでリストを下にスクロールします。
- アクセスする WCS サーバをダブルクリックします。これにより、サービスで使用可能な WCS レイヤのリストが表示されます。
- 適切な WCS サーバをクリックして WCS レイヤのリストを開きます。
- リストから 1 つ以上の WCS レイヤを選択します。
- [追加] をクリックします。
必要なサーバが表示されない場合は、[WCS サーバの追加] をダブルクリックします。