データ ドリブン ページの更新
データ ドリブン ぺージでは、1 つのレイアウトを使用して複数のマップ範囲を反復処理することで、複数の出力ページを生成できます。場合によっては、既存のデータ ドリブン ページを更新する必要があります。更新を実行すると、現在のデータ ドリブン ページのパラメータを使用してページが再作成されます。
データ ドリブン ページを作成した後に、次のいずれかが行われた場合に更新を実行します。
- インデックス レイヤにフィーチャを追加した場合、またはインデックス レイヤからフィーチャを削除した場合。
- [ソート フィールド] の値を変更した場合。
- [名前フィールド] の値を変更した場合。
- 対話的なズーム、画面移動、またはマップ縮尺の変更により、データ フレーム範囲が変更された場合。データ ドリブン ページを更新しても、レイヤのレンダリングの変更や新規座標系の適用など、その他のマップへの変更には影響を与えません。これらの変更は、該当するすべてのページに反映されます。元の状態に戻したい場合は、該当するレイヤまたはデータ フレームのプロパティ ダイアログ ボックスで行う必要があります。
- 現在の地理範囲を決定するインデックス レイヤ フィーチャで、データ ドリブン ページが使用するフィールドを編集した場合。
[更新] をクリックしない限り、データ ドリブン ページは元のページのままです。[更新] をクリックすると、新しいページ、削除したページ、新しい並べ替え順、および新しい名前が各ページに正しく反映されます。
一部のデータの変更は、データ ドリブン ページに自動的に適用されます。次の値に適用される編集がこれに該当します。
- [回転] フィールドの値
- [空間参照] フィールドの値
- [縮尺フィールドを使用] フィールドの値
これらのフィールドに対する変更は、1 つの例外を除き、データ ドリブン ページを反復処理する際に適用されます。現在のページのインデックス フィーチャについて、上記のいずれかのフィールドを編集した場合、それらの変更は即座に適用されません。変更を反映するには、[更新] ボタンをクリックします。
変更を適用する対象とその結果
マップ ドキュメント
マップ ドキュメントへの変更はデータ ドリブン ページに影響を与えません。ドキュメント名など、ドキュメントのどのプロパティも、既存のデータ ドリブン ページに影響を与えることなく変更できます。マップ ドキュメントをバージョン 10 より前のバージョンに保存すると、データ ドリブン ページは無効になります。データ ドリブン ページは、バージョン 10 より前のバージョンの ArcGIS ではサポートされていません。
レイアウト
データ ドリブン ページは、ページのどのエレメントも、レイアウトのどのプロパティもロックしません。変更は、通常どおり行います。ただし、これらの変更はページに反映されます。データ ドリブン ページでは、マップ レイアウトの特定の状態は維持されません。
方位記号の再配置、図郭線の追加、ページの方向のサイズの変更、データ フレームのサイズの変更など、マップ レイアウトへのすべての静的な変更は、シリーズのすべてのページに反映されます。データ ドリブン ページを更新しても、これらの変更に影響はありません。データ ドリブン ページを使用してこれらの変更を元に戻すことはできません。
[データ フレーム] ドロップダウン メニュー([データ ドリブン ページの設定] ダイアログ ボックスで使用できる)は、常に、マップ ドキュメントに含まれているデータ フレームの現在のリストを反映します。データ ドリブン ページの詳細データ フレームとして現在使用されているデータ フレームを削除すると、データ ドリブン ページのフィールド パラメータがデフォルト値にリセットされます。
レイアウト ビューとデータ ビューの比較
データ ドリブン ページが有効になっているとき、必ずしもレイアウト ビューを使用する必要はありません。データ ビューでマップを表示したり操作したりできます。データ ビューでマップの画面移動やズームを行うと、レイアウトに表示されている内容に影響することに注意してください。データ ビューでマップを表示した後に、データ ドリブン ページを更新することをお勧めします。
データ フレーム
データ ドリブン ページを有効にしても、データ フレーム(またはマップ ドキュメントのその他のデータ フレーム)のプロパティを編集することはできます。一部のプロパティは、常にすべてのページに適用されます。
これには、次のプロパティが含まれます。
- データ フレーム名
- データ フレームの説明
- 基準縮尺
- マップ単位と表示単位
- アノテーション グループ
- マップ キャッシュ
- サイズと位置
- 枠
- グリッド
- レイヤの順序
- 範囲インジケータ
データ フレームへの変更は、通常どおり行うことができます。これらの変更のほとんどは、ページを更新したかどうかに関係なく、データ ドリブン ページの各ページに反映されます。たとえば、使用しているグリッドのスタイルを変更したり、データ フレームのサイズと位置を変更したりすると、各ページにこれらの変更が反映されます。
更新はこれらのプロパティに影響しません。
各ページに影響する可能性のあるデータ フレームのプロパティは 3 つあり、データ ドリブン ページのセットアップで特定のフィールドを指定した場合は、ページを更新すると、手動で行った設定がすべて上書きされます。
これには、次のプロパティが含まれます。
- 空間参照
- 回転
- 縮尺
データ ドリブン ページでこれらのプロパティを設定するかどうかはオプションです。これらのフィールドを設定しない場合、マップ シリーズの各ページは、[データ フレーム プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブで設定されている値を使用します。
データ フレームのマップ範囲を対話形式で変更する場合、現在のページのマップ範囲のみが変更されます。[更新] をクリックすると、マップ範囲がそのページの適切な範囲にスナップされます。
インデックス レイヤ
データ ドリブン ページを有効にしても、インデックス レイヤ(またはマップのその他のレイヤ)のプロパティを編集することはできます。変更は、通常どおり行うことができます。これらの変更のほとんどは、ページを更新したかどうかに関係なく、データ ドリブン ページの各ページに反映されます。たとえば、レイヤのレンダリングを変更したり、レイヤの表示縮尺範囲を変更したりすると、各ページにこれらの変更が反映されます。
更新はこれらのプロパティに影響しません。
これには、次のプロパティが含まれます。
- 名前
- 説明
- 著作権情報
- 表示縮尺範囲
- ソース
- 選択プロパティ
- 表示設定
- レンダリング
- ラベリング
- リレート
データ ドリブン ページに直接影響する操作をインデックス レイヤに対して行うことができます。
以下は、その例です。
- フィーチャの追加または削除
- フィーチャ ジオメトリの編集
- フィルタ設定の追加または削除
- インデックス レイヤのデータ フレームからの削除
インデックス レイヤのフィーチャを変更すると(フィーチャの追加または削除、フィーチャ ジオメトリの編集、新しいフィルタ設定の適用など)、それはデータ ドリブン ページによって自動的に反映されます。たとえば、フィーチャをインデックス レイヤから削除すると、それに対応するページも削除されます。インデックス フィーチャの空間範囲を変更すると、対応するページのデータ フレームのマップ範囲も変更されます。
これの唯一の例外は、現在のページを制御するインデックス フィーチャが変更された場合です。この変更は、そのページにすぐに反映されません。この場合、現在のページを更新して変更を確認する必要があります。
データ ドリブン ページのインデックス レイヤとして現在使用されているレイヤを削除すると、警告が表示されます。
[レイヤ] ドロップダウン メニュー([データ ドリブン ページの設定] ダイアログ ボックスで使用できる)は、データ フレームに追加された、またはデータ フレームから削除された可能性のある有効なレイヤをすべて反映します。
別のレイヤをインデックス レイヤとして選択すると、データ ドリブン ページのフィールド パラメータがデフォルト値にリセットされます。[ベスト フィット] または [中央に配置して現在の縮尺を維持] のどちらかを使用する場合、マップ範囲のオプションは影響を受けません。[縮尺フィールドを使用] を使用する場合、データ ドリブン ページは再び [ベスト フィット] に変更されます。これは、[縮尺フィールドを使用] に適したフィールドおよび値が新しいインデックス レイヤに存在するという保証がないからです。変更を行った後、[OK] をクリックする前に、[データ ドリブン ページ] のすべてのパラメータを再確認する必要があります。
インデックス レイヤのファイル
データ ドリブン ページを有効にしても、インデックス レイヤの属性またはフィールドのプロパティまたは値を編集することはできます。
次のような変更を行うことができます。
- フィールド値の編集
- フィールドの追加または削除(テーブル結合によるものも含む)
- テーブル結合の追加または削除
- テーブル結合のプロパティの変更(内部と外部)
- フィールド エイリアスの変更
データ ドリブン ページが現在使用していないフィールドまたは属性を編集する場合、編集が終了したときにページに悪影響がおよぶことはなく、ページを更新する必要もありません。名前フィールドまたはソート フィールドによって使用されている属性を編集する場合は、ページを更新する必要があります。回転、空間参照、ページ番号、または縮尺フィールドによって使用されている属性を編集する場合、ページを更新する必要はありませんが、現在のマップ範囲を制御しているインデックス レイヤ フィーチャの属性を編集する場合は例外です。その場合は、ページを更新する必要があります。
[データ ドリブン ページの設定] ダイアログ ボックスのフィールドのドロップダウン リストは、これらの変更をすべて自動的に反映します。これらのドロップダウン リストには、新しく追加されたフィールド、新しく結合されたフィールド、または新しく適用されたフィールド エイリアスが表示されます。一方、これらのドロップダウン リストには、削除されたフィールドは表示されません。
現在使用されているフィールドを削除すると、データ ドリブン ページは次の有効なフィールドを使用するか、回転の場合は 0 の値が使用されます。この変更は、ページを次に描画するときに反映されます。[データ ドリブン ページ] ツールバーの [更新] ボタンを使用すれば、現在表示されているページに変更内容を強制的に適用できます。
[空間参照] または [縮尺フィールドを使用] のフィールドを選択し、データ ドリブン ページを作成してから([OK] をクリックして)、どちらのフィールドも使用しないことに決定した場合は、単にドロップダウン リストからフィールドを選択しないことでデフォルト値に戻すことはできません。データ ドリブン ページは、最後に使用された有効な空間参照または縮尺を使用します。これらの値は、最後に表示されたデータ ドリブン ページから、またはマップを対話形式で操作することによって適用された変更から派生した可能性があります。これらのデータ フレームのプロパティを適切な値に設定するには、手動で変更を行う必要があります。
[データ ドリブン ページを有効にする] チェックボックスをオフにすると、データ ドリブン ページの機能が無効になります。データ ドリブン ページを作成、表示、および使用するには、このチェックボックスをオンにする必要があります。データ ドリブン ページを無効にして [OK] をクリックすると、データ ドリブン ページのすべての設定が消去されます。このマップ ドキュメントのデータ ドリブン ページを次に有効にするときは、デフォルトの設定が使用されます。
データ ドリブン ページの更新方法
[データ ドリブン ページ] ツールバーの [データ ドリブン ページの更新] ボタン をクリックします。