Cloud Builder のクイック ツアー

ArcGIS Server Cloud Builder on Amazon Web Services は、Amazon EC2 内での ArcGIS Server サイトの構築と維持に役立ちます。これは、ArcGIS for Server を購入したユーザであれば誰でもダウンロードできる、軽量なデスクトップ アプリケーションです。

Amazon EC2 では、EC2 インスタンス、セキュリティ グループ、キー ペア ファイル、Elastic Load Balancer（ELB）など、作成、接続、および維持する必要があるさまざまなコンポーネントを使用してサイトを構築します。ArcGIS Server の以前のリリースでは、Amazon により開発された Web アプリケーションである AWS Management Console で手動タスクを実行することにより、この作業を行っていました。バージョン 10.1 では、サイトの構築および管理の複雑さを軽減する Cloud Builder を使用することができます。

このトピックでは、Cloud Builder を使用して実行できる内容について簡単に説明します。

新規サイトの構築

Cloud Builder を使用すると、Amazon EC2 内で ArcGIS Server サイト一式を容易に構築できます。サイトは単純にすることも複雑にすることもできます。サイトは 1 つの GIS サーバを持つことも多数の GIS サーバを持つことも可能です。また、エンタープライズ ジオデータベースを組み込むことができます。さらに、CPU 使用率に応じて拡大/縮小できます。

Cloud Builder を使用してサイトを作成するときは、ArcGIS Server のライセンス ファイルとプライマリ サイト管理者の認証情報を指定します。これにより、Cloud Builder は ArcGIS Server を認証し、サイトを作成できます。Cloud Builder でサイトの作成を完了したら、Manager へのアクセスに使用できるリンクが与えられます。ArcGIS 10.1 のサービス公開ワークフローを使用すると、サイトへのサービスの公開をすばやく開始できます。

詳細については、「Amazon EC2 での ArcGIS Server サイトの構築」をご参照ください。

カスタム サイトの構築

多くのクラウド ユーザは、ユーザ自身のサービスとデータのセットを、今後、同一の仕様のインスタンスを起動する際に使用できるようにマシンイメージに保存します。これはサイトを複数のコンピュータにスケール アウトしたり、オフラインにしたコンピュータを交換したりするときに役立ちます。Cloud Builder を使用すると、今後の使用のためにコンピュータの状態を保存するサイト テンプレートを作成できます。サイトを今後、起動するときに、テンプレートを使用して最初からサービスとデータを設定できます。

「サイト テンプレートの作成」をご参照ください。

サイトの維持

Cloud Builder を使用すると、サイトを容易に停止または開始できます。サイトを停止することは、夜間帰宅するときに電源をオフにすることと同様です。停止されているサイトは、動作中のサイトよりもサイトにかかる料金が少ないため、サイトを夜間、週末、またはその他の営業時間外の時間に停止する選択もあり得ます。重要なアプリケーションを実行していない場合、またはサイトを開発またはテスト目的だけに使用している場合、これはコスト削減に役立つ可能性があります。

「サイトの停止と起動」をご参照ください。

サイトのバック アップ

Cloud Builder では、サービス、アプリケーション、およびデータなど、サイトの現在の状態を保存しているバックアップを作成できます。サイトが破損したり、他の問題が発生したりした場合は、バックアップを使用して稼働状態に戻すことができます。

「サイトのバックアップ作成」をご参照ください。