サーフェスの体積(Surface Volume)の仕組み
[サーフェスの体積(Surface Volume)] では、特定のベース(標高)または参照平面を基準とする表面積および体積を計算します。サーフェスは、ラスタ、TIN、テレイン データセットのどれでも構いません。結果は、カンマ区切りのテキスト ファイルに書き込まれます。
[入力サーフェス] が TIN またはテレイン データセットの場合、各三角形を調べて、面積や体積に対する寄与が決定されます。これらの各部分の合計が出力に使用されます。[入力サーフェス] がラスタの場合、セルの中心が三角形と接続します。さらにこれらは、TIN の三角形と同じ方法で処理されます。
[出力テキスト ファイル] はカンマ区切りの ASCII テキスト ファイルで、ここに結果が書き込まれます。ファイルがすでに存在する場合は、追加されます。ファイル内の最初の行にはフィールド ヘッダーが格納されます。これらは、Dataset、Plane_Height、Reference、Z_Factor、Area_2D、Area_3D, Volume です。それ以降の行には実際の値が格納されます。
[平面の高さ] または Python の {base_z} は、計算の元となる水平の参照平面の高さを表します。この値は係数単位で表す必要があります。この値には [Z 値の倍率] は乗算しません。デフォルトの [平面の高さ] は、[参照平面] に対して使用されたオプションによって決定されます。[参照平面] が [ABOVE] に設定されている場合、[平面の高さ] はサーフェスの最小の高さに設定されます。[BELOW] に設定した場合、デフォルトの [平面の高さ] は最大の高さに設定されます。
面積と体積は、参照平面とサーフェスの間で計算されます。[参照平面] の引数は、これらの計算を平面より上で実行するのか下で実行するのかを決定します。[ABOVE] または [BELOW] キーワードを使用して、使用するオプションを指定します。デフォルトの [参照平面] は [ABOVE] です。
[参照平面] を [ABOVE] に設定すると、指定された [平面の高さ] より上のサーフェス部分について、投影された面積とサーフェスの面積が計算されます。体積は、平面とサーフェスの下側の間の立方体エリアを表しています。
次の 2 つの例では、[参照平面] が [ABOVE] に設定され、[平面の高さ] の値がサーフェスより下に設定されている場合と、サーフェスと交差している場合を示しています。
[参照平面] を [BELOW] に設定すると、指定された [平面の高さ] より下のサーフェス部分について、投影された面積とサーフェスの面積が計算されます。体積は、平面とサーフェスの上部の間の立方体エリアです。次の例では、参照平面が [BELOW] に設定されています。
次の 2 つの例では、[参照平面] が [BELOW] に設定され、[平面の高さ] の値がサーフェスより上に設定されている場合と、サーフェスと交差している場合を示しています。
[Z 値の倍率] を使用すると、Z 値を別の計測単位に変換できます(フィートからメートルへなど)。サーフェスの高さにこの値が掛けられます。このツールによって正しい結果を得るためには、X、Y、Z の単位がすべて同じでなくてはなりません。このツールでは、正しい [Z 値の倍率] を自動的に決定しようとします。これが実行できるのは、空間参照が存在し、座標系が(地理座標系ではなく)投影座標系の単位で、X、Y、Z の単位がすべて定義されている場合です。