パラメトリックの円、楕円、および扇形
ST_Geometry 関数を使用し、ST_Geometry 列のパラメトリックの円、楕円、または扇形を作成および検索できます。
パラメトリックの円、楕円、および扇形は、座標値や角度、半径など、特定のパラメータによって定義されるポリゴンです。データベースには、特定の頂点やラインの代わりに、このパラメータが格納されます。シェープを定義するパラメータを格納することで、パラメトリックのシェープは、ポリゴン表現として格納するよりも正確で格納領域が少なくなります。パラメトリックのシェープを使用すると、Z 座標とメジャー(M)値をパラメータとして含めることも可能です。
円の作成時には以下の 7 つのパラメータが想定されます。
- 円の中心点の X 座標値
- 円の中心点の Y 座標値
- 円の中心点の Z 座標値
- M 値
- 作成する円の半径
- 円を定義するのに使用されるポイントの数
指定できるポイントの数は最低でも 9 です。ポイントの数を指定しない場合は、デフォルト値として 50 が使用されます。これらのポイントはシェープと一緒に格納されませんが、円を生成してシェープを整合チェックするときに生成されます。
- 円を空間に配置するのに使用される空間参照 ID(SRID)
楕円の作成時には以下の 9 つのパラメータが想定されます。
- 楕円の中心点の X 座標値
- 楕円の中心点の Y 座標値
- 楕円の中心点の Z 座標値
- M 値
- 楕円の赤道半径
赤道半径は楕円の長半径です。赤道半径として指定する値は、極半径より大きくする必要があります。
- 楕円の極半径
極半径は楕円の短半径です。極半径として指定する値は、0.0 より大きくする必要があります。
- 楕円の回転角度
回転角度として指定する値は度単位で指定し、0.0 より大きく、360 より小さくする必要があります。回転の向きは時計回りです。
- 楕円を定義するのに使用されるポイントの数
指定できるポイントの数は最低でも 9 です。ポイントの数を指定しない場合は、デフォルトで 50 ポイントが使用されます。これらのポイントはシェープと一緒に格納されませんが、楕円を生成してシェープを整合チェックするときに生成されます。
- 楕円を空間に配置するのに使用される SRID
扇形の作成時には以下の 10 のパラメータが想定されます。
- 扇形を定義する円の中心点の X 座標値
- 扇形を定義する円の中心点の Y 座標値
- 扇形を定義する円の中心点の Z 座標値
- M 値
- 扇形の開始角度
開始角度は扇形の始点を定義します。0 度から反時計回りに計測した角度で表します。
- 扇形の終了角度
終了角度は扇形の終点を定義します。0 度から反時計回りに計測した角度で表します。
- 外径
外径は、円の中心から扇形の最も外側の点までの距離を定義します。
- 内径
内径は、円の中心から扇形の最も内側の点までの距離を定義します。したがって、扇形の開始位置を定義します。内径が 0 の場合は単純な扇形になります。
内径が 0 より大きい場合、扇形は厳密には厚みを持つ円弧になります。
- 扇形を定義するのに使用されるポイントの数
指定できるポイントの数は最低でも 9 です。ポイントの数を指定しない場合は、デフォルトで 80 ポイントが使用されます。これらのポイントはシェープと一緒に格納されませんが、扇形を生成してシェープを整合チェックするときに生成されます。
- 扇形を空間に配置するのに使用される SRID
赤道半径と極半径および外形と内径を含むすべての半径は、SRID で指定された座標参照によって決まる単位によって定義されます。
パラメトリックの円、楕円、または扇形を作成する構文と例については、ST_Geometry 関数をご参照ください。