リモート PostgreSQL データベースへの ST_Raster タイプのインストール

ArcSDE コマンド ライン ツールと PostgreSQL を異なるサーバ上にインストールしている場合は、以下の手順に従って、データベースに ST_Raster タイプを作成し、それに対するアクセスを設定します。

手順:

1. PostgreSQL 用の ArcSDE アプリケーション サーバとコマンド ライン ツール、またはスタンドアロン コマンド ライン ツールをリモート コンピュータにインストールします。

   これらのインストールは、Esri Customer Care ポータルからダウンロードできます。

2. PostgreSQL リモート ホスト コンピュータにログインします。
3. libst_raster_pg ライブラリを SDEHOME > bin から PostgreSQL の lib > pgsql ディレクトリにコピーします。

   必ず、PostgreSQL サーバのオペレーティング システム専用の libst_raster_pg ライブラリをコピーしてください。Windows の場合は libst_raster_pg.dll、Linux の場合は libst_raster_pg.so です。

4. ArcSDE コマンド ライン ツールがインストールされたサーバにログインします。
5. sdesetup コマンドを install_st_raster 操作で実行します。

   sdesetup -o install_st_raster -d POSTGRESQL
   -D pgdb -s server2 -u sde
   
   Please enter ArcSDE DBA password:
   

6. PostgreSQL の pgAdmin III アプリケーションを使用して、任意のユーザとして接続し、以下の SELECT ステートメントを実行して、ST_Raster タイプが正しくインストールされているか確認します。

   SELECT st_raster_check_compatibility();
   

   正しくインストールされている場合、「Compatible」（互換性あり）というメッセージが返されます。

7. sde_dbtune テーブルに ST_RASTER コンフィグレーション キーワードを作成して、RASTER_STORAGE パラメータを ST_RASTER に設定するか、DEFAULTS キーワードの RASTER_STORAGE パラメータを ST_RASTER に設定します。
   • ArcGIS ソフトウェアの使用時に、ほとんどまたはすべてのラスタ データを ST_Raster タイプを使用して作成する場合は、DEFAULTS キーワードで RASTER_STORAGE パラメータの値を ST_RASTER に設定します。

     sdedbtune -o alter -k DEFAULTS -P RASTER_STORAGE
     -v ST_RASTER -i sde:postgresql -D rasterdb -s server2 -u sde
     

   • 一部のラスタ データだけを ST_Raster タイプで作成する場合は、sde_dbtune テーブルに ST_RASTER キーワードを追加して、そこで RASTER_STORAGE パラメータを ST_RASTER に設定し、UI_TEXT パラメータを追加します。

     sdedbtune -o insert -k ST_RASTER -P RASTER_STORAGE 
     -v ST_RASTER -i sde:postgresql -D rasterdb -s server2 -u sde
     
      sdedbtune -o insert -k ST_RASTER -P UI_TEXT -v UI_TEXT 
     -i sde:postgresql -D rasterdb -s server2 -u sde