移行結果
スケマティック データセットで使用されなくなる項目
移行後は、次の項目がスケマティック データセットで使用されなくなります。
プロパティ
バージョン 10 より前のスケマティックでは、プロパティがスケマティック エレメントのシンボル定義とラベリングにのみ使用されていました。現在のスケマティック データセットでは、プロパティは使用されなくなりました。移行時に、プロパティに関連付けられている属性はフィールドに自動的に格納され、ArcMap で標準ツールを使用してシンボル定義またはラベリングに使用できるようになります。
パターン モデル
パターン モデルは、リンクやサブリンクと共にパターンをレンダリングする目的で使用されていました。パターン モデルは、スケマティック データセットから削除されます。このバージョンでは、ArcMap の標準シンボルをスケマティックで使用できるようになりました。
フラグ モデル
フラグは、ラベリングにのみ使用されていました。このフラグは、スケマティック データセットから削除されます。このバージョンでは、ArcMap の標準ラベリングをスケマティックで使用できるようになりました。
振舞い
振舞いに置き換わるものとして、カスタム コードを記述する必要があります。振舞いは、スケマティック データセットから削除されます。
ダイアグラム クラス間の継承
継承される属性、関連付け、クエリ、およびパラメータは、それぞれの子孫に複製されます。継承のリレーションシップは削除されます。
ユーザ データ
ユーザ データは、スケマティック データセットから削除されます。ユーザ データ名が定義済みの名前である場合、それに関連付けられていた属性は、次の定義済みの名前に自動的に変更されます。
バージョン 10 より前のユーザ データの定義済みの名前 | 新しい属性の定義済みの名前 |
---|---|
FOID |
FOID |
FCN |
FCN |
FDSN |
FDSN |
PEN |
PEN |
PTN |
PTN |
CM |
ContainerMargin |
FLAG_ROOT |
RootFlag |
FLAG_END |
EndFlag |
エレメント クラスの定義済みの属性
カスタム クエリが指定されていないエレメント クラスに指定されていた定義済み属性の InitialListPoints、InitialXPosition、InitialYPosition、ExtremityNode、および OriginNode は移行されません。
ダイアグラム クラスの定義済みの属性
カスタム クエリが指定されていないダイアグラム クラスに指定されていた属性フィールド(DIAGRAMCLASSID、DIAGRAMOBJECTID など)は、移行されません。
ダイアグラム クラスに指定された可能性のある次の定義済みの属性は廃止され、スケマティック データセットから削除されます。SpaceSymbolScaling、SpaceLabelScaling、ViewTitle、ViewColor、SymbolPaperScale、LabelPaperScale、および SpacePaperScale。
移行時に変更される項目または他の項目に変換される項目
移行後に、次の項目が変更されます。
ダイアグラム クラスおよびエレメント クラス
ダイアグラム クラスは、スケマティック ダイアグラム テンプレートと呼ばれるようになりました。
エレメント クラスは、スケマティック フィーチャクラスと呼ばれるようになりました。
描画エレメント クラス
描画は、スケマティックでは使用されなくなりました。描画エレメント クラスは、デフォルトでジオメトリ タイプがポリゴンのノード スケマティック フィーチャクラスに変換されます。移行プロセスの最初に [ジオメトリ タイプの選択] ダイアログ ボックスが開いたら、必要に応じて、このデフォルトのジオメトリ タイプをポリラインに変更することができます。
カスタム クエリに基づくビルダ
カスタム クエリに基づくビルダは、使用されなくなりました。スタンダード ビルダが拡張されたため、ジオメトリック ネットワークから構築されたダイアグラムの管理だけでなく、コンテンツ全体がカスタム クエリから構築されたダイアグラムの管理もサポートされるようになりました。カスタム クエリに基づくビルダを基礎とするダイアグラム テンプレートは、スケマティック データセットに移行されるため、スタンダード ビルダを基礎とするようになります。
動的属性と静的属性
動的属性と静的属性は、スケマティックでは使用されなくなりました。これらの属性は、関連フィールド属性に変換されます。これは、新しい属性タイプです。関連フィールド属性の変換ルールは、次のとおりです。
バージョン 10 より前の属性タイプ |
新しい属性タイプ |
属性のストレージ モード |
属性の評価モード |
---|---|---|---|
動的属性(プロパティによって使用される場合) |
関連フィールド属性 |
フィールド |
編集の開始時 |
動的属性(プロパティによって使用されない場合) |
関連フィールド属性 |
ストレージなし |
再描画/最新の情報に更新時 |
静的属性(プロパティによって使用される場合) |
関連フィールド属性 |
フィールド |
生成/更新時 |
静的属性(プロパティによって使用されない場合) |
関連フィールド属性 |
ストレージなし |
再描画/最新の情報に更新時 |
複数フィールド属性
ArcMap では、複数のフィールドに基づいてシンボルおよびラベルを使用できるので、複数フィールド属性が、いくつかの単一フィールド属性に分けられます。関連するフィールドごとに 1 つの属性が作成され、元の複数フィールド属性が削除されます。これは、フィールド属性、動的属性、および静的属性に適用されます。