演習 4: ルート イベントの表示と検索

複雑性: 初級 データ要件: ArcGIS Tutorial Data for Desktop 目的: ルート イベントを表示および検索します

この演習では、舗装状態が悪く、人身事故が発生した地点を表す新規のイベント テーブルを作成します。

そのためには、まず [ルート イベント レイヤの作成(Make Route Event Layer)] ツールを使用して、事故発生場所と舗装状態に関するイベント データをマップ上に表示します。次に、[属性検索] ダイアログ ボックスを使用して、人身事故の発生地点、および舗装状態が悪い箇所を選択します。さらに、[ルート イベントのオーバーレイ(Overlay Route Events)] ツールを使用して、舗装状態が悪い箇所で発生した人身事故を表すレコードを含む新しいイベント テーブルを作成します。最後に、これらのイベントを ArcMap の表示に追加します。

演習 2: ルート データの作成とキャリブレーション」が完了していない場合は、ArcCatalog を開きます。コンテンツ ウィンドウで、\MyLR フォルダ内の PITT.gdb を削除し、PITT_Results.gdb の名前を PITT.gdb に変更します。

既存のマップ ドキュメントを開く

この演習を開始するには、まず ArcMap を起動して、既存のドキュメントを開きます。

手順:
  1. [スタート] [すべてのプログラム] [ArcGIS] [ArcMap 10.1] の順にクリックして、ArcMap を起動します。
  2. [ファイル] [開く] の順に選択します。

  3. [ファイルを開く] ダイアログ ボックスで [ファイルの場所] のドロップダウン矢印をクリックし、\MyLR フォルダを作成した場所に移動します。
  4. Ex4.mxd をダブルクリックします。

    Ex4.mxd を開く

    マップが開きます。

  5. コンテンツ ウィンドウで [ソース別にリスト] ビューをクリックします。
  6. このマップは、Pitt County というデータ フレームに以下のレイヤを含んでいます。

    routes_hwy

    演習 2: ルート データを作成およびキャリブレーションする」で作成した routes_new フィーチャクラスのシェープファイル コピー

    county boundary

    Pitt County の郡の境界

    accident

    事故情報を格納しているポイント イベント テーブル

    pavement

    舗装情報を格納しているライン イベント テーブル

    base_roads

    Pitt County の全道路網

マップ上にポイント イベントを表示

accident テーブルはポイント イベント テーブルです。ポイント イベントは、ルート沿いの正確なポイント位置で発生します。このセクションでは、accident イベント データをレイヤとして表示します。

手順:
  1. [ジオプロセシング] [ツールの検索] の順に選択します。

    検索ウィンドウが開きます。

  2. 検索ボックスに「ルート イベント レイヤの作成」と入力します。
  3. [ツールの検索] をクリックします。

    [検索] ウィンドウに、入力した検索文字列と一致するツールがリスト表示されます。

  4. 検索結果の [ルート イベント レイヤの作成] ツールをクリックします。
  5. [入力ルート フィーチャ] のドロップダウン矢印をクリックし、「routes_hwy」 をクリックします。
  6. [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
  7. [入力イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「accident」 をクリックします。
  8. [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
  9. [イベント タイプ] のドロップダウン矢印をクリックし、[POINT] をクリックします。
  10. [メジャー値フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「MEASURE」 をクリックします。
  11. [レイヤ名]、またはテーブルビュー テキスト ボックスに「accident Events」と入力します。
  12. [OK] をクリックします。

新しい accident Events レイヤがマップに追加されました。

マップに Accident イベントが表示されている状態

マップ上にライン イベントを表示

pavement テーブルはライン イベント テーブルです。ライン イベントは、ルートの一部を定義する 2 つのメジャー フィールドを持つという点で、ポイント イベントとは異なります。ライン イベントをマップに追加する手順は、ポイント イベントを追加する手順とほとんど同じです。

手順:
  1. [ジオプロセシング] [ツールの検索] の順に選択します。

    検索ウィンドウが開きます。

  2. 検索ボックスに「ルート イベント レイヤの作成」と入力します。
  3. [ツールの検索] をクリックします。

    [検索] ウィンドウに、入力した検索文字列と一致するツールがリスト表示されます。

  4. 検索結果の [ルート イベント レイヤの作成] ツールをクリックします。
  5. [入力ルート フィーチャ] のドロップダウン矢印をクリックし、「routes_hwy」 をクリックします。
  6. [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
  7. [入力イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「pavement」 をクリックします。
  8. [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、[ROUTE1] をクリックします。
  9. [イベント タイプ] のドロップダウン矢印をクリックし、[LINE] をクリックします。
  10. [始点メジャー値フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「BEGIN_MP」 をクリックします。
  11. [終点メジャー値フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「END_MP」 をクリックします。
  12. [レイヤ名、またはテーブルビュー] テキスト ボックスに「pavement Events」と入力します。
  13. [OK] をクリックします。

新しい pavement Events レイヤがマップに追加されました。

場合によっては、[拡大] ツールを使用してマップを拡大し、舗装イベントを表示する必要があります。また、pavement Events レイヤをクリックし、コンテンツ ウィンドウのレイヤ リストの一番上に移動することもできます。

イベントの検索

イベント テーブルに基づくレイヤはさまざまな方法で検索できます。レイヤを選択するには、対象レイヤをクリックする、対象レイヤの周囲にボックスを描く、マップ上で対象レイヤをクリックする、属性テーブルで対象レイヤをクリックする、SQL(Structured Query Language)式を使用する、などの方法があります。この演習では、[属性検索] ダイアログ ボックスを使用して式を入力し、必要なイベント レコードを選択します。具体的には、人身事故が発生し、舗装状態が悪い道路区間を選択します。

手順:
  1. [選択] [属性検索] をクリックします。

    [選択] メニューの [属性検索]
  2. [レイヤ] のドロップダウン矢印をクリックし、「accident Events」 をクリックします。
  3. フィールド リストを下方向にスクロールして、「NUM_INJURY」 をダブルクリックします。
  4. 「より大きい」演算子(>)をクリックします。
  5. [個別値の取得] をクリックします。
  6. 個別値リストで 「0」 をダブルクリックします。

    テキスト ボックスに、"NUM_INJURY" > 0 という式が表示されます。

  7. [適用] をクリックします。

    ArcMap の表示ウィンドウで選択した accident Events レイヤのフィーチャが表示されます。

  8. [属性検索] ダイアログ ボックスで、[レイヤ] のドロップダウン矢印をクリックして 「pavement Events」 をクリックします。
  9. テキスト ボックスに「"RATING" < 50」と入力します。
    Pavement Events レイヤの [属性検索] ダイアログ ボックス
  10. [適用] をクリックします。
  11. [閉じる] をクリックします。

これで、accident イベントと pavement イベントの両方がマップ上で選択されます。これをより明確に表示するには、コンテンツ ウィンドウで accident Events レイヤと pavement Events レイヤのチェックボックスをオンにしたり、オフにしたりします。

この演習では次に、[ルート イベントのオーバーレイ(Overlay Route Events)] ツールを使用して、これら 2 つのイベント レイヤをインターセクトします。これにより、舗装状態の悪い区間で発生した負傷事故を含むテーブルが生成されます。2 つのイベントの属性はすべて保持されます。ただし、その前に、ジオプロセシングの結果を自動的に表示するための準備が必要です。

ジオプロセシング結果が自動的に表示されるように設定

手順:
  1. [ジオプロセシング] [ジオプロセシング オプション] をクリックします。

    [ジオプロセシング オプション] ダイアログ ボックスを開く
  2. [ジオプロセシング処理結果をマップに追加] チェックボックスをオンにします。
    [ジオプロセシング オプション] ダイアログ ボックス
  3. [OK] をクリックします。

イベント レイヤのインターセクト

手順:
  1. [ジオプロセシング] [ツールの検索] の順に選択します。

    検索ウィンドウが開きます。

  2. 検索ボックスに「ルート イベントのオーバーレイ」と入力します。
  3. [ツールの検索] をクリックします。

    [検索] ウィンドウに、入力した検索文字列と一致するツールがリスト表示されます。

  4. 検索結果の [ルート イベントのオーバーレイ] ツールをクリックします。
  5. [入力イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「accident Events」 レイヤをクリックします。
  6. 注意注意:

    イベント レイヤを選択したので、[ルート識別フィールド]、[イベント タイプ]、および [メジャー値フィールド] の値が自動的に設定されています。イベント テーブルを選択した場合は、これらのパラメータを自分で設定する必要があります。

  7. [オーバーレイ イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「pavement Events」 レイヤをクリックします。
  8. [オーバーレイ タイプ] のドロップダウン矢印をクリックし、[INTERSECT] をクリックします。

    これにより、インターセクトしているイベント レイヤを検索できます。

  9. [出力イベント テーブル] パラメータの値として、「C:\MyLR\AccPav.dbf」と入力します。
  10. その他のパラメータについては、デフォルト設定をそのまま使用します。

  11. [OK] をクリックして、このツールを実行します。
  12. ArcMap セッションに AccPav.dbf テーブルが追加されます。このテーブルがコンテンツ ウィドウに表示されない場合は、コンテンツ ウィンドウの [ソース別にリスト] ボタンをクリックします。

インターセクトしたイベントの結果を表示

手順:
  1. [ジオプロセシング] [ツールの検索] の順に選択します。

    検索ウィンドウが開きます。

  2. 検索ボックスに「ルート イベント レイヤの作成」と入力します。
  3. [ツールの検索] をクリックします。

    [検索] ウィンドウに、入力した検索文字列と一致するツールがリスト表示されます。

  4. 検索結果の [ルート イベント レイヤの作成] ツールをクリックします。
  5. [入力ルートフィーチャ] のドロップダウン矢印をクリックし、「routes_hwy」 レイヤをクリックします。
  6. [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
  7. [入力イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「AccPav」 をクリックします。
  8. このイベント テーブルの [ルート識別フィールド] ドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
  9. [OK] をクリックします。

    コンテンツ ウィンドウに AccPav Events レイヤが追加されます。

  10. コンテンツ ウィンドウで、accident Events レイヤと pavement Events レイヤのチェックを外します。

    これにより、舗装状態が悪い道路で発生した人身事故だけを確認できます。これらの新しいイベントは、accident テーブルと pavement テーブル両方の属性をすべて備えています。

9/14/2013