モデルの整合チェック
モデルの整合チェックは、すべてのデータ エレメントとパラメータ値が有効であることを確認する処理です。整合チェックにより、「実行済み」のプロセスの状態は「実行可能」に戻ります。モデルの整合チェックにより、実行可能または実行済みの状態であったプロセスが「実行不能」(エレメントが白色)の状態に変化した場合は、1 つ以上の入力変数が無効であることを表します。
データ変数の整合チェック
データ変数はディスク上のデータを参照し、実際のデータではなく、ディスク上のデータに関する説明情報だけを含みます。
たとえば、フィーチャクラス データ変数には、ディスク上のデータのパス、フィーチャクラスのすべてのフィールドに関する情報のリスト(フィーチャクラスのスキーマ)、およびツールで使用されるその他の関連情報が含まれます。
モデル内にデータ変数を作成するときに、ArcGIS はデータセットを開き、データに関するすべての説明情報を取得して、この情報をデータ変数に保存します。この処理は、データ変数を最初に作成したときにだけ実行されます。これは、説明データの取得に時間がかかる場合があるためです。モデルを編集のために開くときや変数にアクセスするときに取得するなどの別の方法でも、モデルの構築にかかる時間は長くなります。時間の経過とともに、データの説明情報はデータの実際の内容と一致しなくなる可能性があります。たとえば、データセットからフィールドを削除したり、データセットの名前を変更したとします。このとき、モデルを整合チェックすると、次のような処理が発生します。
- すべてのデータセットが開かれ、データセットの説明が更新されます。
- すべての実行済みのプロセスが実行可能の状態に戻されます。ただし、次の場合を除きます。
- データセットがすでに存在しないか、データセットの一部のプロパティが変更されてツールを実行できなくなっている場合。一般的に、この状況はフィールドの削除により発生します。このような場合は、変数またはツールは無効(「実行不能」の状態)になり、変数またはツールを開いて新しい値を設定する必要があります。
[ModelBuilder] ウィンドウでデータ変数の内容を更新するには、[モデル] → [すべてのモデルを整合チェック] の順にクリックします。ツールバーの整合チェック アイコンを使用して整合チェックを実行することもできます。
整合チェックでは、ツールごとにメッセージが出力されます。メッセージを確認するには、エレメントを右クリックして [メッセージを表示] をクリックするか、モデル レポートを作成してメッセージを表示します。
値変数の整合チェック
データ変数と異なり、値変数には実際のデータが含まれています(ディスク上のデータを参照しません)。モデルを整合チェックするときに、各値変数の内容がチェックされ、変数を使用しているツールに対して値が有効であるかどうかが確認されます。