PostgreSQL に格納されたジオデータベースのモザイク データセット
モザイク データセットには、ラスタ カタログと、ラスタ カタログのオンザフライでの モザイク ビューを定義するプロパティとルールのセットが含まれています。詳細については、「モザイク データセットとは」をご参照ください。
ArcGIS for Desktop のモザイク データセット
カタログ ツリーでは、モザイク データセットは次のアイコンで示されます。
PostgreSQL に格納されているジオデータベースのモザイク データセット名には、データベース名、データセットの所有者の名前、およびモザイク データセット自体の名前が含まれます。
PostgreSQL データベースのモザイク データセット
モザイク データセットに関する情報は、gdb_items および gdb_itemtypes システム テーブルに格納されます。モザイク データセットを作成するユーザのスキーマに、9 つの追加のテーブルが格納される可能性があります。これらのうち 4 つ(ART テーブル、BND テーブル、CAT テーブル、LOG テーブル)は、作成されるモザイク データセットの使用時に作成され、その他のテーブルはそのテーブルの存在を必要とする初回の操作を実行したときに生成されます。参照されるモザイク データセットには、2 つのテーブル(BND テーブル、LOG テーブル)のみが存在します。
テーブル名の NAME の部分は、モザイク データセットの名前です。モザイク データセットの名前は 22 文字以下で指定する必要があります。
このテーブルは、[モザイク データセットの分析(Analyze Mosaic Dataset)] ジオプロセシング ツールによって生成される解析結果を格納します。
フィールド名 | フィールド タイプ | 説明 | NULL? |
---|---|---|---|
objectid | integer | RowID | NOT NULL |
resultid | integer | 解析結果メッセージの ID | |
resulttype | integer | 解析結果メッセージのタイプ | |
msgtext | varchar(250) | 解析結果メッセージ | |
itemcount | integer | 対応する解析結果を持つモザイク データセット アイテムの数 | |
severity | integer | メッセージの重大度: 0 = 高、1 = 中、2 = 低 | |
itemts | numeric(38,8) | 解析されたラスタのタイムスタンプ | |
shape | st_geometry geometry | 解析結果と関連付けられている空間フィールド |
このテーブルには、このモザイク データセットで使用されたすべてのラスタ タイプの履歴が格納されます。
フィールド名 |
フィールド タイプ |
説明 |
NULL? |
---|---|---|---|
objectid |
integer |
ラスタの一意な ID |
NOT NULL |
typename |
varchar(50) |
ラスタ タイプまたは製品の名前 |
|
rastertype |
bytea |
特定のラスタ タイプのすべてのプロパティを格納する、シリアライズされたオブジェクト |
|
description |
varchar(250) |
特定のラスタの追加操作を識別するのに役立つ、ユーザ定義のラスタの説明 |
|
firstadd |
timestamp without time zone |
対応するラスタ タイプ オブジェクトを使ってモザイク データセットにラスタが追加された日時を記録します。 このタイム スタンプは、ラスタ タイプがモザイクで最初に使用された日時を示すため変更されません。 |
|
lastadd |
timestamp without time zone |
このラスタ タイプを使って 1 つまたは複数のラスタが同期された日時を記録します。 このフィールドの値は、対応するラスタ タイプが使用されるたびに変更されます。 |
|
lastsync | timestamp without time zone | ラスタ タイプが最後に同期された日時 |
モザイク データセットの境界はフィーチャクラスです。このテーブルは、モザイク データセットの境界(範囲)を定義します。
フィールド名 |
フィールド タイプ |
説明 |
NULL? |
---|---|---|---|
objectid |
integer |
ラスタの一意な ID |
NOT NULL |
shape |
st_geometry geometry |
ラスタの境界の形状 |
これはモザイク データセットの背後にあるラスタ カタログです。モザイク処理に関与するラスタ データセットを格納します。
フィールド名 |
フィールド タイプ |
説明 |
NULL? |
---|---|---|---|
objectid |
integer |
データセットの一意な ID |
NOT NULL |
name |
varchar(50) |
カタログ アイテムの表示名 |
|
minps |
numeric(38,8) |
最小ピクセル サイズ |
|
maxps |
numeric(38,8) |
最大ピクセル サイズ |
|
lowps |
numeric(38,8) |
小さなピクセル サイズ |
|
highps |
numeric(38,8) |
大きなピクセル サイズ |
|
category |
integer |
データセット タイプを識別します。0 = 不明、1 = プライマリ、2 = サービス概観図、3 = 派生ラスタ、255 = カスタム |
|
tag |
varchar(20) |
関数テンプレートのデータセットを識別し、データセットがパンクロマティック、マルチスペクトル、またはパンシャープンのいずれであるかを示します。 |
|
groupname |
varchar(50) |
特定のオブジェクトに属するデータセット同士をリンクさせるのに使う、グループの名前(たとえば、QuickBird シーンの場合、パンシャープンに関与させる必要があるパンクロマティック ラスタとマルチスペクトル ラスタは、同じグループ名になります。) |
|
productname |
varchar(50) |
データ ソースによって提供されるラスタ データの製品名 |
|
centerx |
numeric(38,8) |
ラスタの最小境界範囲の中心の X 座標 |
|
centery |
numeric(38,8) |
ラスタの最小境界範囲の中心の Y 座標 |
|
zorder |
integer |
モザイク データセットのラスタの描画順序を制御します。 |
|
sorder |
integer |
ラスタの順序を示します。 シームライン モザイク手法で使用されます。 |
|
typeid |
integer |
ラスタ タイプ オブジェクトに関する詳細情報を含む、amd_art テーブルのレコードの ObjectID |
|
stereoid |
varchar(50) |
ステレオ ペアの 1 つに関する詳細情報を含む、amd_<name>_str テーブルのレコードの ObjectID |
|
itemts |
numeric(38,8) |
変更されたラスタのタイム スタンプ 基盤となるラスタが変更された場合に、どのオーバービューを再構築する必要があるかを追跡するために使用されます。 [オーバービューの構築(Build Overviews)] ジオプロセシング ツールで使用されます。 |
|
urihash |
varchar(50) |
ラスタのソースを一意に識別します。 [モザイク データセットの同期(Synchronize Mosaic Dataset)] ツールで使用されます。 |
|
uri |
bytea |
ラスタ データセットの再作成に使用される、シリアライズされた URI(Uniform Resource Identifier) |
|
サムネイル | bytea | ラスタのサムネイル表現 | |
slevelps | numeric(38,8) | 各モザイク データセットと関連付けられたセル サイズ レベルに対応するセル サイズ これは、モザイク データセットのシームラインが構築されるときに設定されます。 | |
shape |
st_geometry geometry |
ラスタ データセットの最小境界範囲 |
|
raster | integer st_raster | ラスタ データセットとその関数への参照 |
このテーブルでは色調整に関する情報を格納します。
フィールド名 | フィールド タイプ | 説明 | NULL? |
---|---|---|---|
objectid | integer | RowID | NOT NULL |
assocobjectid | integer | モザイク データセット カタログの RowID | NOT NULL |
name | varchar(256) | ラスタ アイテムの名前 | |
prestorgammatableblob | bytea | 色調整事前ストレッチ カラー マップまたはガンマ マップのバイナリ ラージ オブジェクト | |
raster | integer st_raster | ラスタの局地的な平均および局地的な標準偏差 |
このテーブルは、[アイテム キャッシュの構築(Build Item Cache)] ジオプロセシング ツールまたは ArcGIS for Desktop のラスタ キャッシュ関数によって生成された管理アイテム キャッシュを格納します。
フィールド名 | フィールド タイプ | 説明 | NULL? |
---|---|---|---|
objectid | integer | データセットの一意な ID | NOT NULL |
name | varchar(50) | 管理アイテム キャッシュまたはラスタ キャッシュ関数の名前 | |
raster | integer st_raster | 管理アイテム キャッシュ データセットまたはラスタ キャッシュ関数 |
このテーブルではモザイク データセットのセル サイズ レベルを格納します。モザイク データセットのセル サイズを指定または計算する際にこのテーブルは作成されます。このテーブル内の情報はセル サイズ レベルの計算時またはオーバービューの定義時に更新され、オーバービューの生成時に使用されます。
フィールド名 | フィールド タイプ | 説明 | NULL? |
---|---|---|---|
objectid | integer | データセットの一意な ID | NOT NULL |
instanceid | integer | ラスタ タイプ テーブルに格納されている、対応するセル サイズ レベルに関連付けられたラスタ タイプ インスタンスの ObjectID | |
levelid | integer | セル サイズ レベルに関連付けられた ID | |
cellsize | numeric(38,8) | セル サイズ レベルに関連付けられたセル サイズの値 | |
minps | numeric(38,8) | 最小ピクセル サイズ | |
maxps | numeric(38,8) | 最大ピクセル サイズ | |
category | integer | データセット タイプを識別します。0 = 不明、1 = プライマリ、2 = サービス概観図、3 = 派生ラスタ、255 = カスタム | |
shape | st_geometry geometry | 対応するセル サイズ レベルに属するすべてのアイテムの最小境界ポリゴン |
このテーブルは、モザイク データセットで実行されるさまざまな操作によって生成される、エラー、警告、およびメッセージを格納します。
フィールド名 |
フィールド タイプ |
説明 |
NULL? |
---|---|---|---|
objectid |
integer |
このテーブルの各行の一意な ID |
NOT NULL |
msgcode |
integer |
メッセージを一意に識別するエラーまたは警告のコード |
NOT NULL |
msgsrc |
varchar(100) |
ソース。通常はこのメッセージを生成した操作の名前です。 |
|
msgtext |
varchar(250) |
メッセージの説明文 |
|
msgelapsed | numeric(38,8) | メッセージに関連付けられたプロセスが完了するまでの経過時間 | |
msgtype |
integer |
エラー メッセージ、警告メッセージ、情報メッセージを識別します:1 = エラー、2 = 警告、3 = 情報 1、4 = 情報 2、5= 情報 3、100 = デバッグ |
|
rasterid |
integer |
このメッセージに対応する amd_<name>_cat テーブル内のレコードの ObjectID |
|
msgtime |
varchar(30) |
エラーまたは警告メッセージの発生日時 |
モザイク データセットに対して作成されたオーバービューのラスタは、デフォルトでこのテーブルに格納されます。オーバービューの格納場所を [オーバービューの定義(Define Overviews)] ツールを使用して変更した場合、このテーブルには値が設定されません。代わりに、オーバービューの場所へのポインタが amd_<name>_cat テーブルの urihash フィールドに格納されます。
フィールド名 | フィールド タイプ | 説明 | NULL? |
---|---|---|---|
objectid | integer | オーバービュー レコードの一意な ID | NOT NULL |
name | varchar(50) | ラスタ データセット値のシステム生成名。オーバービュー レコードの行と列の位置を識別します | |
raster | integer st_raster | ラスタ データセット |
次のテーブルは、使用する MosaicMethod がシームラインである場合にモザイク処理に使用されるシームライン シェープを定義しています。
フィールド名 |
フィールド タイプ |
説明 |
NULL? |
---|---|---|---|
objectid |
integer |
シームラインの一意な ID |
NOT NULL |
rasterid |
integer |
このシームライン シェープに対応する amd_cat テーブル内のレコードの ObjectID |
|
blendwidth | integer | シームラインに沿ったピクセル ブレンドの幅 | |
blendtype | integer | ピクセル ブレンドのタイプ: 1 = 両側(ピクセル ブレンドがシームラインの両側で発生)、2 = 内側(ピクセル ブレンドはシームラインから画像の中央方向)、3 = 外側(ピクセル ブレンドはシームラインから外方向) | |
shape |
st_geometry geometry |
シームラインのシェープ |
次のテーブルには、ステレオ イメージに属しているステレオ ID のペアが格納されています。
フィールド名 |
フィールド タイプ |
説明 |
NULL? |
---|---|---|---|
objectid |
integer |
このテーブル内の各レコードの一意な ID |
NOT NULL |
stereoid1 |
varchar(50) |
属しているステレオ ペアの片方の ID |
|
stereoid2 |
varchar(50) |
属しているステレオ ペアのもう一方の ID |
このテーブルは、解析された各モザイク データセットと、それに対応する一連の解析結果の間の 1 対多のリレーションシップを保持します。
フィールド名 | フィールド タイプ | 説明 | NULL? |
---|---|---|---|
objectid | integer | RowID | NOT NULL |
rasterid | integer | amd_cat テーブルの ObjectID フィールドに対応 | |
resultid | integer | 解析結果メッセージの ID |
次に、PostgreSQL におけるモザイク データセット、ベースマップを示します。
破線はテーブル間の暗黙的なリレーションシップを示しています。
XML ドキュメントのモザイク データセット
モザイク データセットは、XML ドキュメントでは現在サポートされていません。