ラスタ スナップ オプションの設定について
ArcScan では、ラスタ スナップ用の別個のオプション ダイアログ ボックスがサポートされています。[ラスタ スナップ オプションの編集] ダイアログ ボックスは [ArcScan] ツールバーから開くことができます。ここではラスタ トレース関連の設定を適用できます。
このダイアログ ボックスの最初のオプションは、ラスタの前景色と背景色の切り替えに使用します。ラスタ トレースは、前景色に対してのみ実行されます。したがって、このツールを使用すると、ラスタ レイヤ シンボルを変更することなく、希望の色を前景色に切り替えることができます。
このダイアログ ボックスの次のオプションは、トレース対象のラスタ ラインの最大幅の指定に関連します。入力した値に基づいて、最大ライン幅値以下のラスタ ラインにスナップできます。これにより、どのラインにスナップでき、最終的にどのラインをベクタ変換できるかを、ラインの幅に基づいて制御できます。
ラスタ ラインの幅の設定と同様、ArcScan では、ソリッドへのスナップに関する設定も行うことができます。ソリッドとは、円形フィーチャを表す一連のラスタ セルです。場合によっては、ラスタ内に円として評価されるが、ベクタ変換の対象外となるエレメント(ピリオド、ドットなど)が存在することがあります。ソリッドの直径の最大値と最小値を指定できます。直径がその範囲内にあればソリッドとして認識され、スナップできます。
ArcScan では、[ベクタ変換トレース] ツールでトレースを行う際、ラスタ ライン エレメント内のホールを無視できます。ホールのサイズは、背景セルの対角線の長さとしてピクセル単位で表されます。[ベクタ変換トレース] ツールは、指定されたサイズ未満のホールを無視して、接続されたセルのトレースを継続します。ホールは、ラインを表すラスタ領域内に、低解像度が原因で生じることがあります。