軍事作戦フィーチャのラベリング
ArcGIS.com の ArcGIS for Defense and Intelligence グループで利用可能な Esri 軍事関連フィーチャ レイヤ パッケージ内の軍事作戦フィーチャに使用されるラベル(テキスト修飾子)はすべて、デフォルトで有効になっています。ラベルがないと、2 つの同様のラインやエリアを区別することが困難な場合があります。たとえば、現在の境界と現在の統制線のシンボルは同じで、黒色の実線です。このような軍事作戦ライン フィーチャを区別するには、ラベルが使用されます。ArcGIS では軍事関連シンボル仕様を使用して、軍事作戦ポイント、ライン、およびエリアに使用するテキストの位置を決定します。
UEI フィーチャと同様、Esri 軍事関連フィーチャ レイヤ パッケージではラベル クラスを使用して、1 つの軍事作戦フィーチャに複数のラベルを付与します。たとえば、境界線フィーチャのラベルは、3 つのラベル クラスを使用して設定されます。また、ラベル クラスは、SQL クエリを使用して単一レイヤの軍事作戦フィーチャのサブセットにラベルを設定するためにも使用されます。たとえば、固有名称のラベルは、境界フィーチャ(2D)と統制線フィーチャ(ALPHA)の両方に設定されますが、それぞれ異なる位置に設定されます。SQL クエリに使用されるフィールドは、軍事作戦ポイント フィーチャのラベリングを行うかラインおよびエリア フィーチャのラベリングを行うかで異なります。
軍事作戦ポイント フィーチャのラベリング
ラベル クラスの名前は、ラベリング対象の軍事作戦ポイント フィーチャのタイプに基づいて付けられます。たとえば、ディシジョン ポイントのラベリングには Decision Point ラベル クラスが使用されます。軍事作戦ポイント フィーチャのラベリングのための SQL クエリは、[シンボル名(SymbolName)] フィールドに基づいて実行されます。同一の属性([固有名称(Unique Designation)])を使用して、ディシジョン ポイントなどの 1 つのポイント フィーチャにチェック ポイントなどの別のポイント フィーチャとは異なるラベルを設定できます。この図の番号が付けられたアイテムごとに、Decision Point ラベル クラスが SQL クエリとともにマップ内の一連のフィーチャのラベリングにどのように使用されるかを説明します。
ラベル クラスを使用して同一レイヤのフィーチャを個別にラベリングする
- Decision Point ラベル クラスが [ラベル クラス] ボックスで選択されています。
- Decision Point ラベル クラスのテキスト プロパティ、ラベル式、および位置に基づいてどのフィーチャにラベルが設定されるかを選択するには、[SQL クエリ] ダイアログが使用されます。ここでは、ラベル クラスの名前は、シンボル名に基づいて付けられています。
- Decision Point フィーチャは、[固有名称(Unique Designation)] フィールド属性を使用してラベリングされます。
UEI フィーチャと同様に、ラベル クラスは、複数の異なる属性フィールドに基づいて、同一の軍事作戦ポイント フィーチャに複数回ラベリングを行うためにも使用されます。次の表は、複数の異なるフィーチャがラベル クラス、SQL クエリ、およびラベル式に基づいてどのようにラベリングされるかを例示しています。
ラベル クラス | SQL クエリ | ラベル フィールドまたは式 |
---|---|---|
Decision Point | "symbolrule" = 6 | [UniqueDesignation] |
Action Points - Unique Designation | "symbolrule" in ( 1, 2, 3, 7, 8, 9, 10, 11) | [UniqueDesignation] |
Action Points - Additional Information | "symbolrule" in ( 1, 2, 3, 7, 8, 9, 10, 11) | [AdditionalInformation] |
Action Points - DTG | "symbolrule" in ( 1, 2, 3, 7, 8, 9, 10, 11) | [DateTimeValid] + " -" + '\n' + [DateTimeExpired] |
次の図は、同一の属性フィールドを使用してラベリングされた 2 つの異なる位置にある軍事作戦ポイントを示しています。
- 同一の属性フィールドを 2 つの異なる位置で使用するために、ラベル クラスが使用されています。
- Decision Point については、[固有名称(UniqueDesignation)] はポイントの中央にラベリングされています。
- Check Point、Rally Point、およびその他の行動ポイントについては、[固有名称(UniqueDesignation)] はポイントの北東に水平にラベリングされています。
- 同一レイヤにあるフィーチャのサブセットのラベリングにラベル クラスが使用されています。ラベリング対象のフィーチャのサブセットを選択するために、SQL クエリが使用されています。
- Action Point (General)、Amnesty Point、Check Point、Linkup Point、Passage Point、Rally Point、Release Point、および Start Point は、3 つの同じラベル クラスを使用してラベリングされています。
- 同一のフィーチャを複数の異なる属性に基づいて複数回ラベリングするために、ラベル クラスが使用されています。たとえば、一連の行動ポイント フィーチャのラベリングに次の 3 つのラベル クラスが使用されています。
- Action Points - Unique Designation
- Action Points - Additional Information
- Action Points - DTG
軍事作戦ラインおよびエリア フィーチャのラベリング
軍事作戦ラインおよびエリア フィーチャのラベリングは、UEI のラベリングとよく似ていますが、SQL クエリに使用されるフィールドが異なります。SQL クエリは、RuleID によって識別されるリプレゼンテーション ルールを使用して、特定のラベル クラスによってラベリングされるラインまたはエリアをフィルタします。これは、軍事作戦ラインおよびエリア レイヤがリプレゼンテーションを使用してシンボル表示されるためです。ラインおよびエリア フィーチャクラス リプレゼンテーションには、フィーチャを分類するためのリプレゼンテーション ルールが多数含まれています。軍事作戦ラインおよびエリア フィーチャとその構造の詳細については、「軍事作戦フィーチャの使用」をご参照ください。
次の表は、軍事作戦エリアがどのようにラベル クラスに基づいてラベリングされるかを例示しています。
ラベル クラス | SQL クエリ | ラベル フィールドまたは式 | テキスト シンボル |
---|---|---|---|
Objective | RuleID = 7 | "OBJ " + [UniqueDesignation] | Arial, 8pt |
Area of Operations | RuleID = 74 | "AO " + [UniqueDesignation] | Arial, 8pt |
Battle Position | RuleID in (9, 80) | [UniqueDesignation] | Arial, 8pt |
Echelon | RuleID in (9, 24, 80, 81) | [Echelon] | Esri Mil2525C Modifiers, 8pt |
- 同一レイヤにあるフィーチャ グループのラベリングにラベル クラスが使用されています。ラベリング対象のフィーチャのサブセットを選択するために、リプレゼンテーションのルール ID に基づいた SQL クエリが使用されています。
- Objective フィーチャ(RuleID = 7)は、Objective ラベル クラスを使用してラベリングされています。
- Battle Position(RuleID = 9)、Strong Point(RuleID = 24)、Planned Battle Position(RuleID = 80)、および Battle Position Prepared But Not Occupied(RuleID = 81)フィーチャは、Echelon ラベル クラスを使用してラベリングされています。
- 同一のフィーチャを複数の異なる属性に基づいて複数回ラベリングするために、ラベル クラスが使用されています。たとえば、Battle Position(RuleID = 9)フィーチャと Planned Battle Position(RuleID = 80)フィーチャのラベリングに Battle Position および Echelon という 2 つのラベル クラスが使用されています。
- 同一の属性フィールドを 2 つの異なる位置で使用するために、ラベル クラスが使用されています。これらにより、同一レイヤ内で異なるテキスト シンボルを使用して、さまざまなタイプのフィーチャをラベリングすることができます。たとえば、Objective フィーチャのラベリングには Arial フォントが使用され、Echelon ラベル クラスを使用する 4 セットのフィーチャのラベリングには ESRI Mil2525C Modifers フォントが使用されています。
Echelon ラベル クラスは、[部隊(Echelon)] フィールドで選択されている属性に基づいて一連のフィーチャのラベリングを行うとき、Esri Mil2525C Modifiers フォントを使用します。[部隊(Echelon)] フィールドには、コード値が定義されています。たとえば、[部隊(Echelon)] として [旅団(Brigade)] を選択すると、ラベルは「X」になり、[師団(Division)] を選択すると、ラベルは「XX」になります。ジオデータベース内のフィーチャクラスに関連付けられている属性ドメインはすべて、ジオデータベースの属性ドメインを参照することで表示できます。