ArcGIS for Desktop のサイレント インストール
Windows インストーラのコマンド ライン パラメータを使ってセットアップを実行すると、UI(ユーザ インタフェース)を使用せずに ArcGIS for Desktop をインストールできます。
サイレント インストールを実行する場合は、ESRI_LICENSE_HOST、SOFTWARE_CLASS、SEAT_PREFERENCE、DESKTOP_CONFIG コマンド ライン パラメータを含むようにすることを強くお勧めします。 これによってユーザは、UI 操作や ArcGIS Administrator ウィザードを実行せずにインストールを実行できます。
要件
- ArcGIS for Desktop のサイレント セットアップを実行するには、コンピュータに Windows インストーラ バージョン 3.1 がインストールされ、実行されている必要があります。
- Windows インストーラのインストールが必要な場合、Windows インストーラの実行可能ファイル instmsi3.exe には ArcGIS for Desktop インストール DVD からアクセスできます。
- サイレント インストールを実行する前に、以前のバージョンをすべてアンインストールする必要があります。詳細については、「以前の ArcGIS 製品のアンインストール」をご参照ください。
ArcGIS for Desktop のインストールのコマンド ライン パラメータ
ArcGIS for Desktop の MSI を直接実行するためのコマンド ライン スイッチを以下に示します。必要に応じて、これらを MSI のコマンドと組み合わせて使用します。
パラメータ |
値 |
大文字小文字の区別 |
必須 |
説明 |
---|---|---|---|---|
ESRI_LICENSE_HOST= |
ライセンス マネージャ |
されない |
はい |
ライセンス マネージャのコンピュータ名。 |
SOFTWARE_CLASS= |
Viewer |
される |
はい |
ArcGIS for Desktop を ArcView としてインストール。 |
Editor |
ArcGIS for Desktop を ArcEditor としてインストール。 |
|||
Professional |
ArcGIS for Desktop を ArcInfo としてインストール。 |
|||
SEAT_PREFERENCE= |
Fixed |
される |
はい |
ArcGIS ソフトウェア クラスを単独使用シートとしてインストール。 |
Float |
される |
はい |
ArcGIS ソフトウェア クラスを同時使用シートとしてインストール。 |
|
INSTALLDIR |
いいえ |
ArcGIS for Desktop のインストール場所。指定されていない場合は、%System Drive%\Program Files\ArcGIS になります。 |
||
INSTALLDIR1 |
いいえ |
Python のインストール場所。この機能が必要で、この値が指定されていない場合、デフォルトのインストール先は C:\Python27 になります。 |
||
DESKTOP_CONFIG |
TRUE |
される |
いいえ |
このパラメータを TRUE に設定すると、セットアップの最後に ArcGIS Administrator ウィザードが自動的に起動しません。 |
RENEWAL_CHECK | TRUE | この値を True に設定すると、ユーザは ArcGIS Administrator のライセンス更新オプションを使用して、期限の切れたライセンスを自動的に更新できます。これにより、新しいプロビジョニング ファイルを参照する必要がなくなります。 | ||
BLOCKADDINS | #0 | される | いいえ | デジタル署名の有無に関わらず、すべてのアドインを読み込みます。 |
#1 | される | いいえ | 信頼できる認証機関によるデジタル署名のあるアドインのみを読み込んで使用します。 | |
#2 | される | いいえ | Esri が公開しているアドインのみを読み込んで使用します。 | |
#3 | される | いいえ | 管理者フォルダのアドインと、Esri が公開しているすべてのアドインを読み込みます。 | |
#4 | される | いいえ | このアプリケーションではアドインの読み込みや実行を行いません。 | |
ENABLEEUEI | 0 | される | いいえ(デフォルトは 0) | Esri User Experience Improvement で、[participation] を有効にしないでください。 |
1 | される | いいえ | Esri User Experience Improvement で、[participation] を有効にしてください。 |
ArcGIS for Desktop の標準インストールの自動実行
コマンド ラインからこのコマンドを実行することで、コンピュータ「GIS」をライセンス マネージャとする同時使用版 ArcInfo として、ArcGIS for Desktop を インストールできます。また、この例では Python を D:\python27 にインストールします。
Msiexec /i <setup location>\setup.msi ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Professional SEAT_PREFERENCE=Float INSTALLDIR1=D:\python /qb
追加のコマンド ライン パラメータとして、以下を使用できます。
INSTALLDIR=<インストール ディレクトリ> を使用して、インストール場所を指定できます。INSTALLDIR パラメータが指定されていない場合、デフォルトの場所は C:\Program Files\ArcGIS です。INSTALLDIR1=<インストール ディレクトリ> を使用して、Python のインストール場所を指定できます。この機能のデフォルトの場所は C:\Python26 です。
次に、管理ユーザがサーバ(\\machinename)上に存在するクライアント インストールの例を示します。
Msiexec /i \\machinename\ArcGIS\setup.msi INSTALLDIR=C:\ArcGIS ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Professional SEAT_PREFERENCE=Float /qb
/qb は、進行状況とエラー処理の基本的な UI を提供します。/qn は何も UI を提供しません。
詳細については、Microsoft のコマンド ライン オプションをご参照ください。http://msdn.microsoft.com/library/default.asp?url=/library/en-us/msi/setup/command_line_options.asp
ArcGIS for Desktop の完全インストールをサイレント方式で行う方法
コマンド ラインからこのコマンドを実行することで、コンピュータ「GIS」をライセンス マネージャとする ArcEditor として、ArcGIS for Desktop の完全インストールを実行できます。
Msiexec /I <setup location>\setup.msi ADDLOCAL=ALL ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Editor SEAT_PREFERENCE=Float /qb
追加のコマンド ライン パラメータとして、以下を使用できます。
INSTALLDIR=<インストール ディレクトリ>(デフォルトの場所である C:\Program Files\ArcGIS にインストールしない場合)
たとえば次のようになります。
Msiexec /I <setup location>\setup.msi INSTALLDIR=C:\ArcGIS ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Editor SEAT_PREFERENCE=Float /qb
管理者サイレント インストールのインストール場所を指定する場合は、コマンド ライン プロパティを INSTALLDIR ではなく TARGETDIR にします。
ArcGIS for Desktop のカスタム インストールをサイレント方式で行う方法
コマンド ラインからこのコマンドを実行することで、コンピュータ「GIS」をライセンス マネージャとするシートタイプ ArcInfo として、ArcGIS for Desktop のカスタム インストールを実行できます。
Msiexec /I <setup location>\setup.msi /qb ADDLOCAL=<feature1>,<feature2>,.... ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Professional SEAT_PREFERENCE=Float /qb
インストール機能を以下のように指定します。
ADDLOCAL 機能(各機能名を指定する必要があります。たとえば、ADDLOCAL=Applications を使用してすべてのアプリケーション サブ機能をインストールすることはできません。) |
用途 |
ArcMap |
ArcCatalog |
その他の機能 |
Python |
エクステンション |
Ext_3D_Analyst |
ArcScan |
GeoStatisticalAnalyst |
ArcMap_Publishing_Extension |
SpatialAnalyst |
Schematics |
NetworkAnalyst |
TrackingAnalyst |
スタイル |
CivicAndBusiness |
NaturalResources |
テンプレート |
TemplateGeneral |
TemplateIndustry |
TemplateWorld |
TemplateUSA |
- 指定した機能と一緒に、すべての依存関係と関連ファイルがインストールされます。
- 機能名の大文字と小文字は区別されます。
ArcGIS for Desktop のサイレント アンインストール方法
製品をアンインストールするには、次の Windows インストーラ コマンドを使用します。
msiexec /x <{product code}> /qb
たとえば次のようになります。ArcGIS for Desktop 10.1 をサイレント アンインストールするには、次のコマンド ラインを使用します。
msiexec.exe /x {6C8365F4-1102-4064-B696-68842D20B933} /qb
製品コードを使用して、任意の ArcGIS 製品をアンインストールできます。ArcGIS リリースの製品コードについては、Knowledge Base の記事 28709 に最新情報が提供されています。