多孔質媒体内の分散(Porous Puff) (Spatial Analyst)

ライセンス レベル:BasicStandardAdvanced

サマリ

瞬間的に不連続ポイントで発生し、帯水層へ垂直方向に混合される溶質の、時間依存の 2 次元の濃度分散を、体積あたりの質量で計算します。

[多孔質媒体内の分散(Porous Puff)] ツールの仕組みの詳細

使用法

構文

PorousPuff (in_track_file, in_porosity_raster, in_thickness_raster, mass, {dispersion_time}, {longitudinal_dispersivity}, {dispersivity_ratio}, {retardation_factor}, {decay_coefficient})
パラメータ説明データ タイプ
in_track_file

入力粒子追跡パス ファイル。

これは、位置、局所速度ベクトル、およびパスに沿った移動の累積長と累積時間についての情報を含む ASCII テキスト ファイルです。

このファイルは、[粒子追跡(Particle Track)] ツールで作成されます。

File
in_porosity_raster

入力ラスタ。各セルの値がその場所における有効地層間隙率を表します。

Raster Layer
in_thickness_raster

入力ラスタ。各セルの値がその場所における飽和帯水層厚を表します。

厚さの値は帯水層の地質学的特質をもとに解釈されます。

Raster Layer
mass

ソース ポイントで瞬間的に放出された質量の値(単位は質量)。

Double
dispersion_time
(オプション)

溶質の水平方向の分散時間を表す値(単位は時間)。

時間は、追跡ファイルの最大時間以下である必要があります。要求された時間が、追跡ファイルで使用可能な時間を超えている場合、ツールは異常終了します。デフォルトの時間は、追跡ファイルの最新時間(ターミナル ポイントに対応)です。

Double
longitudinal_dispersivity
(オプション)

流れの方向に平行な分散度を表す値。

デフォルト値の決定方法や、調査領域のスケールとの関連の詳細については、ドキュメントの「[多孔質媒体内の分散(Porous Puff)] ツールの働き」のセクションをご参照ください。

Double
dispersivity_ratio
(オプション)

横方向の分散度に対する縦方向の分散度の比を表す値。

縦方向の分散度は、同じ水平面の流れの方向に対して垂直です。デフォルト値は 3 です。

Double
retardation_factor
(オプション)

帯水層の溶質の遅延を表す次元のない値。

遅延は、1 から無限まで変わります。1 は遅延がないことを意味します。デフォルト値は 1 です。

Double
decay_coefficient
(オプション)

一次指数減衰の溶質(放射性核種など)の減衰係数(単位は、時間の逆数)。

デフォルトは 0 で、減衰なしに相当します。

Double

戻り値

名前説明データ タイプ
out_raster

濃度分散の出力ラスタ。

各セル値は、その位置の濃度を表します。

Raster

コードのサンプル

PorousPuff の例 1(Python ウィンドウ)

次の例では、要求された入力にツールを実行して、濃度分散のラスタを出力しています。

import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
outPorousPuff = PorousPuff("trackfile.txt", "gwporo", "gwthick", 50, 10000, "", 3,
                         "", "")
outPorousPuff.save("c:/sapyexamples/output/outporpuff")
PorousPuff の例 2(スタンドアロン スクリプト)

次の例では、要求された入力にツールを実行して、濃度分散のラスタを出力しています。

# Name: PorousPuff_Ex_02.py
# Description: Calculates the time-dependent, two-dimensional 
#              concentration distribution in mass per volume of a 
#              solute introduced instantaneously and at a discrete 
#              point into a vertically mixed aquifer.

# Requirements: Spatial Analyst Extension

# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *

# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"

# Set local variables
inTrackFile = "trackfile.txt"
inPorosityRaster = "gwporo"
inThicknessRaster = "gwthick"
mass = 50
dispersionTime = 10000
longitudinalDispersivity = ""
dispersivityRatio = 3 
retardationFactor = "" 
decayCoefficient = 0


# Check out the ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")

# Execute PorousPuff
outPorousPuff = PorousPuff(inTrackFile, inPorosityRaster, inThicknessRaster, 
                        mass, dispersionTime, longitudinalDispersivity,
                        dispersivityRatio, retardationFactor, 
                        decayCoefficient)

# Save the output 
outPorousPuff.save("c:/sapyexamples/output/outporpuff")

環境

関連トピック

ライセンス情報

ArcGIS for Desktop Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
ArcGIS for Desktop Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
ArcGIS for Desktop Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst
7/28/2014