ArcGIS Online の紹介

ArcGIS システムの要素

ArcGIS Online は、GIS の専門家が情報を公開して有効に活用できるようにするために使用されます。こうした有効活用化は、地理情報、美しいカートグラフィ、高度な解析、およびワークフローの重要なセットをカプセル化したインテリジェントなオンライン マップの能力によって支えられています。ArcGIS Online は、GIS の専門家がマップや地理情報を作成したり共有したりするために使用されます。http アクセスが可能であれば誰でもこの共有コンテンツを使用できます。

ArcGIS Online によって拡張されるエンド ユーザ アプリケーションと Web サイト

ArcGIS Online の成果物である情報は、Web アプリケーション、モバイル アプリケーション、Windows アプリケーションなど、多くの種類のアプリケーションの拡張に使用できます。また、ArcGIS Online により、GIS の専門家でないユーザは、既存のレイヤをマッシュアップして、新しいレイヤをスプレッドシートから追加するか、実際にマップ上で描画やスケッチを行うことで、独自のマップやジオデータ成果物を作成できます。

ArcGIS Online の利用者

誰でも ArcGIS Online のメンバーになることができます。

メンバーになると、システムにログインして、マップや地理データを追加できます。Web アクセスが可能であればどこにいても、どんな種類のデバイス (デスクトップ アプリケーション、Web ブラウザ、スマートフォン、タブレット、組み込みクライアント、ランタイム クライアントなど) からでも、その情報にアクセスして利用できるようになります。

また、ArcGIS Online メンバーの地理情報は誰でも利用できます。以下に例を示します。

• 独学でマッピングを行っている、専門家でないユーザ

• 地理コンテンツおよびツールを組み合わせて、地理データを利用した Web ページやアプリケーションを構築する Web クリエイター

• GIS ソフトウェアを持っておらずそのトレーニングも受けていない人々

• 詳細なデータ、解析モデル、専門技術/ワークフローを相互に共有し合ったり、より大きなコミュニティと共有したりする地理情報の専門家

• マッピングや地理に関する機能をソリューションに組み込む必要があるシステム設計者および開発者

ArcGIS Online を使用するためのアクセス レベルには次の 3 種類があります。匿名アクセス、プライベート アカウント、組織によるサブスクリプション (部門または企業向け)。

匿名アクセス - 誰でも ArcGIS.com に接続して、他のユーザによって公開および共有されたインテリジェントな対話的 Web マップの検索、表示、および操作ができます。ただし、マップを作成して共有するには、ArcGIS Online アカウント (つまり、次のレベルへの移行) が必要です。

個人/個別の ArcGIS Online アカウント - ArcGIS Online アカウントのサイン アップを行うと、自分のデータのアップロード、独自の Web マップやマッシュアップの共有、ユーザ グループやコミュニティへの参加、他のユーザによって共有された既存の地理情報サービスの埋め込みと利用ができるようになります。

アカウントには、共有するマップと関連情報を保存するワークスペースが用意されています。サイン アップを行うことで、誰でもプライベート アカウントを取得できます。高度な利用やストレージが必要な場合や、組織的に利用する場合、組織は次のレベルへの申請を行うことができます。

ArcGIS Online for Organizations - 組織によるサブスクリプションを獲得すると、ArcGIS Online は、ホストされたアカウントをその組織に提供します。このアカウントは、GIS コンテンツを拡張して成果物を組織全体で共有するためのものです。これには次の作業が必要になります。

• 成果物である各情報に対するアクセス レベルの決定と公開者としての ID 管理の機能を伴った、組織のコンテンツ ギャラリーのオンラインでの整理と管理。

• ArcGIS Online クラウドにおけるマップおよび地理データ サービスの公開、ホスト、スケーリング。これらは、後で幅広いアプリケーションや Web サイトをエンド ユーザがアクセスできるように拡張するために使用されます。

  組織が ArcGIS 10.1 for Server を自らインストールして管理する必要はありません。ArcGIS Online を使用して、情報やサービスをホストできます。ローカルの ArcGIS 10.1 for Server コンテンツを ArcGIS Online ギャラリー内で参照することもできます。

• 組織アカウントでの管理者、公開者、およびユーザの各ロールの割り当て。これにより、組織は、ユーザのアカウントおよびロール、コンテンツの分類および共有方法、アクセス権の所有者の制御や管理が行えます。組織で指定された ArcGIS Online 管理者は、他のユーザに参加を勧めて各ユーザに公開者または情報利用者として役割を割り当てます。また、公開者のリストを制定して ArcGIS Online 内の情報を管理します。公開者には、こうした情報を利用する他のユーザへのアクセス権が与えられます。

• グループおよびギャラリー内のコンテンツの管理。 その他のツールとロールは、組織によるオンライン GIS リソースの管理を可能にします。

  実際の手順については、組織向けの ArcGIS Online のビデオをご覧ください。実際の動作については、ArcGIS Online for Organizations のビデオをご覧ください。

GIS 専門家にとって ArcGIS Online はどのように役立つか

ArcGIS Online を使用した他のユーザの共有コンテンツの利用

ArcGIS Online を使用して、他のユーザと共有された、関連性のある有用なマップやアプリケーションを検索できます。それらの共有コンテンツを利用し、独自のマップやアプリケーションに埋め込むことができます。こうしたコンテンツは、あらゆる種類の GIS 組織によって公開および共有されています。以下に例を示します。

• Esri、米国地質調査所 (USGS)、米国環境保護局 (EPA)、米国国勢調査局 (US Census)、国際連合 (UN)、地方自治体および州政府、これらに相当する世界各国の組織など。
• Esri や ArcGIS ユーザ コミュニティによって作成および共有されたアプリケーションやテンプレートを検索して構成できます。
• ツールや機能を検索して、マップに追加できます (住所ロケータ、ジオプロセシング モデル、カスタム アドインなど)。。
• Runtime、Web、モバイル デバイス向けの開発者 API を利用できます。

アップロード、共有、および利用できる地理情報の種類

ArcGIS Online は、オープンな情報モデルによって多くの種類の地理情報をサポートしています。

• 以下の要素を統合する対話型 Web マップ

  • ベースマップ (カートグラフィックおよび画像)

  • フィーチャ、主題オーバーレイ、解析結果などの操作レイヤ

  • オンライン ユーザが各自のマップに追加するその他のデータやグラフィックス (CSV ファイル、Excel スプレッドシート、KML、シェープファイルなど)

  • マップ プロパティの一部としてキャプチャされる特化型のレポートおよびツール

• カートグラフィック形式を適用してタイル キャッシュを管理するマップ サービス

• 属性プロパティによって地理オブジェクトのコレクションのスタイル設定と管理を行うフィーチャ サービス

• GIS データ サービス (マップ、レイヤ、画像、ジオプロセシング モデル、ロケータなど)

• 標準の Web マッピング サービス (REST、OGC (オープン GIS コンソーシアム)、WMS、WMTS など)

• システム内で情報としてマッピングまたは管理できる標準の Web データ (CSV、KML、SHP、GPX、PDF、ZIP など)

• すぐに使用可能な Web アプリケーション (添付されたソースコードの有無は問わない)

• マップ解析とネットワーク解析

情報の管理とアクセス

すべての情報は、ArcGIS Online 機能の一部であるデータ リポジトリ (地理コンテンツ管理システム) 内で管理されます。これにより、マップやデータを整理および管理でき、またアクセス権を誰に与えるのかを管理できます。リポジトリの機能の一部には、以下のサポートが含まれます。

• 単純なデータセット ドキュメントと形式的なメタデータ ドキュメント

• 高速で効果的な検索

• 整理、共有、コラボレーションのためのグループおよびコミュニティの使用

• 個別のデータセット レベルでのアクセス制御

ArcGIS Online を使用することで、所有する情報によって拡張された一連のアプリケーションを通じて、マップやデータの管理と共有を行います。マップや地理情報を以下の様に共有します。

• スタンドアロンのカスタム アプリケーション

• 独自の Web サイトへの埋め込み

• ホストされた Web アプリケーションの公開

• すぐに使用可能なアプリケーションおよび情報の構成

• 選択したグループやすべてのユーザへの安全な共有

• または、他のアプリケーションまたはシステムへのマップや地理情報の統合

オープンな ArcGIS Online

ArcGIS Online を使用すると、サポート GIS データおよびサービスの利用によって地理情報を共有できます。その結果、他の Web 開発者や GIS 解析者がアクセスして使用できる、ある種の情報サーフェスが作成されます。

ArcGIS Online はオープンな Web 上で動作します。

ArcGIS Online は、標準の Web サービスおよびプロトコル (HTTP、REST、J-SON、HTML など) を利用した、地理情報向けのオープンなデータ共有プラットフォームです。これにより、戦略的な地理データを単純で有用なマップや情報フィードとして配信できます。ArcGIS Online に読み込まれた情報には、HTTP を使用してアクセス可能な場所であればどこからでも Web アクセスできます。これには、Web ブラウザ、スマートフォン、タブレット、カスタム デバイス、PC のデスクトップ、エンタープライズ サービス バスからのアクセスが該当します。また、他の組織から提供された情報の利用や統合も行えます。

基本事項

ArcGIS Online の利用を今すぐ開始するには、ビデオ ギャラリーをご覧ください。