ArcGIS for Local Government とは何ですか。
ArcGIS for Local Government とは、Esri とパートナー各社が都市や郡といった地方自治体における GIS の効果的な実装を支援する活動の名前です。ArcGIS for Local Government には、共通の情報モデルに基づいて構築され、さまざまな部署にまたがって連携動作するように設計された一連のマップとアプリケーションが含まれます。
この活動の目的は、都市や郡の GIS 専門家が地理情報を利用して日々の行政活動をサポートし、組織に価値をもたらすことができるようにすること、つまり、業務をより効率的に遂行し、情報をより効果的に伝達し、コストを節約し、住民とかかわり、コミュニティにおける改善点を理解、計画、および実施できるようにすることです。
弊社は、ArcGIS を導入するすべての地方自治体で、幅広い業務とワークフローをサポートする基本的な GIS ツール、テンプレート、および情報モデルを即座に活用していただくことを目指しています。

現時点で、地籍と課税、公共事業、施設管理、選挙、緊急対応、計画と開発、公衆衛生など、さまざまな行政部門にまたがるアプリケーションをサポートする約 50 のマップとアプリケーションがあります。たとえば、ArcGIS for Local Government には次のものが含まれます。
- 都市 GIS の土地区画と関連地籍の情報、建物、道路、住所、行政区域、インフラストラクチャなど、基礎レイヤの収集と維持に使用するマップとワークフロー
- 水道施設作業員が障害報告を収集し、作業工程を追跡し、調査を実施するときに役立つアプリケーション
- 住民がサービス要求を申告し、コミュニティ活動について意見を述べるときに使用するマップ
ArcGIS for Local Government を導入して使用する理由は何ですか。
ArcGIS for Local Government のマップとアプリケーションは無料で提供されており、それらを通じて時間とコストを節約し、GIS の実装と管理の複雑さを軽減し、組織における GIS の価値を高めることができます。
マップとアプリケーションには、地方自治体情報モデルとして、ジオデータベース スキーマとデータ モデル ドキュメント、一連の便利なマップ設計、それらをサポートする GIS サービス、および各種のユーザ向けアプリケーションが含まれています。これらの多くは、一般的な都市や郡の機能をサポートする共通のワークフローを軸に構築されています。
他にも次のような利点があります。
- ArcGIS の開発と配布の低コスト化。これらのマップとアプリケーションは、すぐに実装でき、即座に効果をもたらします。予算と人員の削減が迫られる昨今では、これはきわめて重要なことです。
- 一貫性。各種のマップとアプリケーションは、複数の部署や地方自治体の機能にまたがる統合システムとして機能するように設計されています。
- 組織内のユーザがアクセスできる情報範囲の拡大。ArcGIS for Local Government を実装すると、組織内のシステムや住民向けの Web サイトで使われる便利なマップやアプリケーションで地理情報を有効活用することができます。
- 高品質のマップ。ほとんどのアプリケーションは、実際のマップの利用経験に基づいて開発されています。地方自治体の職員や住人は、自治体から提供されるマップを使用したいと考えています。ArcGIS for Local Government を使用すると、そうした人々に喜ばれる便利なマップを実装できます。
- サポートと持続性。Esri はマップとアプリケーションの持続的なサポートを提供しています。Esri と主要パートナー各社は、ソフトウェア リリースを重ねても継続的にこの実装パターンを維持し、発展させるべく努めています。これからも継続的に数多くのマップとアプリケーションを提供し、データ モデルの拡張と改良を行い、新しいアプリケーションを開発していく予定です。
- コミュニティ。ArcGIS for Local Government を導入するということは、同じニーズ、価値、および課題を共有する他の地方自治体組織の人々とコミュニティを形成するということです。トレーニングでの協力や、ベスト プラクティスの共有、さらには Esri とその開発パートナーへのフィードバックや提案を行うことができます。ユーザやパートナーの協力は、ArcGIS for Local Government のコンテンツの拡充にも大いに貢献します。
- 相乗効果。一貫性のある情報モデルの採用により、重複を最小限に抑えることができます。一度開発したマップとアプリケーションをユーザ コミュニティ全体で共有できるので、コラボレーションが強化され、効率が向上します。
ArcGIS for Local Government のマップとアプリケーションはどのように分類されていますか。
付属するマップとアプリケーションのテンプレートは、地方自治体全体のさまざまな部署の機能をサポートしています。これらのテンプレートは、一般的な機能や部署を軸として、いくつかのモジュールに分類されています。

各モジュールは、自治体職員(データ編纂スタッフ、管理職、モバイル ワーカー、選出議員、窓口担当など)や住民が実際に行う主な作業タスクに対応しています。現在の ArcGIS for Local Government には次のようなモジュールがあります。
- 地籍
- 選挙
- 計画と開発
- 公共の安全
- 公共事業
- 上下水道
将来的には、ArcGIS for Local Government に公衆衛生、施設管理、保有車両管理用などのモジュールが追加される予定です。
ArcGIS for Local Government を導入する際には、実装するモジュールと、各モジュール内のマップおよびアプリケーションを選択します。その後、システムにデータセットを読み込むと、選択したマップとアプリケーションを職員や住民が利用できるようになります。
Esri が ArcGIS for Local Government を開発している理由は何ですか。
Esri の目標はきわめて簡潔です。弊社は ArcGIS プラットフォームを拡張して一連の業界固有のマップとアプリケーションを取り込み、ArcGIS の導入にかかるコストと時間を軽減しようとしています。さらに、組織固有のニーズに合ったカスタム アプリケーションの開発に伴うリスクを最小限にすることを目指しています。
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ArcGIS for Local Government を使用すると、組織の特定のニーズに的を絞ることができます。これによって、ArcGIS の配布にかかる時間とコストを軽減し、将来の ArcGIS リリースの導入にかかるコストと時間を削減することができます。
以下に、ArcGIS for Local Government の理解を深めるために役立つ質問のリストを示します。
モジュールとは何ですか。モジュールは行政の業務にどのように役立ちますか。
ArcGIS for Local Government にはどのようなベースマップが含まれていますか。
地方自治体情報モデルが重要な理由は何ですか。
ArcGIS for Local Government はコミュニティ マップ プログラムとどのように関係していますか。
ArcGIS for Local Government はコンテンツとカートグラフィの関連規格を採用していますか。
ArcGIS for Local Government をオンプレミスやクラウドで展開できますか。
ArcGIS for Local Government には追加費用はかかりますか。
ArcGIS for Local Government は将来もサポートおよびメンテナンスされますか。
ArcGIS for Local Government をローカライズして自分の国で使用することはできますか。
モジュールとは何ですか。モジュールは行政の業務にどのように役立ちますか。
モジュールとは、データ、サービス、およびカートグラフィック デザインの共通の情報モデルに基づいて構築される一連のマップとアプリケーションです。これらのマップとアプリケーションは、さまざまな部署で行われる作業に適合するように設計されています。
たとえば、地籍モジュールには編集およびデータ編纂マップ(ArcMap マップ ドキュメントと特化したアドイン)と最適化されたデータ モデルが含まれており、データ編纂スタッフはこれを特定のワークフローで使用して、土地区画と関連レコードを編纂および検証することができます。
これは土地区画編集マップとして地方自治体の職員と共有されます。データ入力スタッフはこのマップとワークフローを使用して、地籍データを編纂および作成します。
そしてこの地籍データは、次のようなさまざまなアプリケーションの基礎レイヤとして利用されます。
- 収益予測、予算計画、売上、抵当流れ、上訴などを追跡するための資産評価用の値分析ダッシュボード
- 基本地籍情報のパブリック アクセスに使用する住民区画ビューア
- 課税マップ ブックの作成および更新に使用する課税マップ ブック ジェネレータ
- フィールドの土地区画情報の閲覧に使用するモバイル アプリケーション
- など
ユーザは、特定のビジネス ニーズに合わせてマップとアプリケーションを調整することができ、組織に最も適した ArcGIS for Local Government の実装方法を選択できます。ArcGIS for Local Government のモジュール内のマップやアプリケーションを個別に実装することも、モジュール全体、または ArcGIS for Local Government システム全体を実装することもできます。
ArcGIS for Local Government にはどのようなベースマップが含まれていますか。
ArcGIS for Local Government には、コミュニティに役立つ一連のベースマップと、それらのマップを編纂および作成するためのツールが含まれています。ベースマップは ArcGIS for Local Government のモジュール全体で共有され、地方自治体のさまざまなデスクトップ、モバイル、および Web マッピング アプリケーションの重要な構成要素となります。
ArcGIS for Local Government には次のベースマップが含まれています。
- 汎用目的
- 参照情報付きの画像
- 地形図
- 土地区画
- 公共の安全
- 日中/夜間のモバイル デバイス
- ゾーニング
- 現在/将来の土地利用
これらはオンラインおよびモバイル用に提供される複数縮尺のシームレスなマップです。これらのマップは、地方自治体の各部署で管理される業務情報を表す他のマップ レイヤと組み合わせて(つまりマッシュアップして)利用することを想定して設計されたものであり、スタッフや住民が個々のニーズに合わせてオンライン マップを作成するときに使用されます。
地方自治体情報モデルが重要な理由は何ですか。
ArcGIS for Local Government は、地方自治体の業務をスタッフや住民に有効活用してもらうための GIS データセット、Web サービス、およびマップの調和した情報モデルを基盤としています。この調和した情報モデルは地方自治体情報モデルと呼ばれ、組織内に蓄積された情報を結び付け、標準的な行政部署にまたがってプロセスを統合します。これにより、地方自治体は業務をより効率的に遂行し、情報をより効果的に伝達し、時間とコストを節約し、住民とより有意義な形でかかわることができるようになります。さらに、地方自治体と、地域、州、および連邦政府機関との間のデータ共有もサポートされます。
この情報モデルには、地方自治体内の一連の主要なマップとアプリケーションをサポートする重要な基礎レイヤと業務情報が含まれます。情報モデルのデザインは、特定のアプリケーション要件、および豊富な複数縮尺のベースマップと操作レイヤを作成するために必要なカートグラフィック デザイン要素を反映しています。
各モジュールで提供されるマップとアプリケーションは、この調和した情報モデルに基づいて構築されています。ArcGIS は、この統合された情報モデルの一部である特定のテーマを選択して実装することにより、組織の特定のビジネス ニーズをサポートするように構成できます。
共通の情報モデルのもう 1 つの目的は、ある組織で開発したマップとアプリケーションを他の組織でも導入できるようにして、コラボレーションを強化し、重複を最小化することにあります。地方自治体は何百ものアプリケーションを使用していると思われ、協力してこれらのニーズを満たすためにはコラボレーションが必要になります。
ArcGIS for Local Government はコミュニティ マップ プログラムとどのように関係していますか。
調和した地方自治体情報モデルとコミュニティ マップ データベースは、各データベースの重なり合う部分において共通のスキーマを使用しています。そのため、個別の都市や郡で編纂されたコンテンツを、ArcGIS システムの一部として提供されるコミュニティ マップに組み込むことができます。
弊社は今後、Local Government のユーザがコミュニティ マップ プログラムに投稿者として参加し、データをコミュニティ マップ データベースに自動的に読み込めるようにする手段を提供する予定です。
ArcGIS for Local Government はコンテンツとカートグラフィの関連規格を採用していますか。
はい。一般的な慣行として、ArcGIS for Local Government チームでは各モジュール(地籍、上下水道、計画、公共の安全など)の関連規格を評価し、業界とコンテンツの規格をデータ設計およびマップ作成プロセスにできる限り採用しています。たとえば、土地区画の編集および公開ワークフローとその関連アプリケーションは FGDC Cadastral 規格を採用しており、ArcGIS システムにおけるこれらの規格の物理実装になっています。
他にも、データ共有をサポートおよび促進する連邦コンテンツ規格がドメイン値や他のフィーチャ分類に採用されています。
さらに、ArcGIS for Local Government には、業界全体のコンテンツ規格も採用されています。たとえば、上下水道および公共事業のマップでは、パイプ材の NASSCO(National Association of Sewer Service Companies)規格などを採用しています。
ArcGIS for Local Government をオンプレミスやクラウドで展開できますか。
はい。ArcGIS for Local Government は全体をオンプレミスで展開することも、一部のマップとアプリケーションをクラウドで展開することもできます。現在、ArcGIS for Local Government の堅牢なクラウド実装を構築しており、ArcGIS 10.1 で利用できるようになる予定です。この実装により、ArcGIS for Local Government システムと Esri のクラウド製品をより効果的に活用し、テクノロジ プラットフォームの目標に合わせて調整していただくことができます。
ArcGIS for Local Government には追加費用はかかりますか。
いいえ、ArcGIS for Local Government のマップとアプリケーションは ArcGIS ユーザに無料で提供されています。ArcGIS for Local Government のマップとアプリケーションの実装または拡張についてサポートが必要な場合は、オプションの実装パッケージが用意されています。詳細については、Esri の担当者にお問い合わせください。
ArcGIS for Local Government は将来もサポートおよびメンテナンスされますか。
はい、ArcGIS for Local Government は Esri がサポートしています。ユーザは Esri テクニカル サポートに問い合わせることや、Resource Center 経由で ArcGIS for Local Government チームと直接やり取りすることもできます。さらに、ArcGIS for Local Government は ArcGIS プラットフォームの将来のリリースに合わせてメンテナンスされ、ArcGIS の新しいリリースの提供時にアップグレードされます。
ArcGIS for Local Government をローカライズして自分の国で使用することはできますか。
はい。ArcGIS for Local Government は、各国の機関、ユーザ、およびワークフローの特定のニーズに合わせてローカライズし、適用できます。具体的なユーザ要件を見極め、情報モデルを整理し、一連の特化したマップと共有ベースマップを開発し、ArcGIS プラットフォームを構成するためのパターンが確立しているため、どの国でもご利用いただけます。
弊社はグローバル パートナーと共にこれらの機能のローカライズと拡張に積極的に取り組んでおり、世界中のさまざまな地域に合わせて機能の適用を進めています。